伝道推進室より応援した教会・伝道所
それでも希望を持っている
小倉東篠崎教会牧師、小倉日明教会牧師(代務者)
沖村 裕史
小倉日明教会の前身、日本組合教会小倉伝道所が設立されて、今年の創立記念日1月4日で98年が経過した。その4年後に現会堂を与えられている。
今回、教団新報「伝道のともしび」からお声がかかったのは、『信徒の友』2024年5月号に金斗鉉先生が描いてくださった、その会堂のスケッチがきっかけだったのかも知れない。スケッチと共に掲載された一文にこうある。「板櫃(いたびつ)川から路地に入るとすぐ教会堂が見える。昭和初期に建てたままのクラシックな佇まい。下部の赤れんがと屋根瓦の色むらの風合いが絵描きの目には美しく映る。教会の前は壁があって道が狭く、会堂全体を一望できないのだが見えない礼拝堂の部分を描き加えた。役員の川辺さん夫妻に伺った。2017年から無牧で、礼拝出席も多くて7人らしい。牧師招聘のための献金目標額までもう少し。よく整理された教会ホームページに希望が見える」。
このままの教会である。築94年の会堂。壁塗装、配線補修、LED化と、ここ数年で補修を重ねてきた。あと残すは一番厄介な屋根補修。周辺の花壇にはいつも花が咲いている。花壇を手入れし、講壇の花を飾ってくださっているのは、礼拝に出席している正教会の信徒の女性である。「絵描きの目には美しく映る」教会堂を、このままの姿で、何とか大切に守りたいと願っている。
「礼拝出席も多くて7人」とあるように、平均4〜5名。現住陪餐会員は10名いるが、高齢や病気、遠方在住のため、実際に礼拝を守れているのは「役員の川辺さん夫妻」2名だけである。「それでも希望を持っている」。さきほどの正教会の方を含め他教派の方が3名、天に召された教会員のパートナーが1名、いつも一緒に礼拝を守っておられる。また時にミッションスクールの学生たちも来てくれる。教会学校にも、川辺正直教師の手作りケーキやパンに舌鼓を打つ中高生が途切れずに出席されている。すべてが恵みである。
ただ、代務を含めて17名の教師が仕えてきたが、「2017年から無牧」、この9年、代務が続いている。10年間主任担任であった元教師がふと漏らされた、「もっと地域とのつながりを持っていれば…」。福音宣教のチャンスはいつでも、地元に、足元にある。専従ならぬ専住の教師が…との願いから8年前から始めた「牧師招聘のための献金目標額までもう少し」。多くの教会や個人の献金に支えられ、励まされている。ここでも希望は潰えていない。
何よりも「役員の川辺さん夫妻」の存在が、この小さな群れに示される神からの希望の光である。主日礼拝の説教は代務が月2回、その他のすべてを、関田寛雄先生から薫陶を受けた川辺正直役員が担っている。他に書記・教会学校、そして「よく整理された教会ホームページ」も。また川辺希和子役員も奏楽・会計の他に、教区・地区の様々な奉仕を担っている。
このお二人がいればこそ、メイク・ア・ウィシュ(難病と闘う子どもたちの夢をかなえることを目的としたボランティア団体)の大野寿子さん最後の奉仕となった『元気教会プロジェクト』(2024年6月)もできた。環境と平和をテーマに教会公開講座(今年度は高橋沙奈美『ウクライナ信仰と正教会の分断−平和と祈りのための戦い』42名参加)も続けていける。そして今も、様々なチャレンジができている。足元を照らす神の光と導きを信じて、希望を抱いている。






