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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5041号】第17回台湾基督長老教会と日本基督教団との教会協議会(2面)

2025年12月27日

キリストを共に愛し、台日心ひとつに

 11月25日から27日に、第17回台湾基督長老教会と日本基督教団(以下教団)との教会協議会が行われた。コロナでの延期を経て、7年ぶりの開催となった。更に、2025年は、台湾基督長老教会との宣教協約改訂40年の記念の年にあたり、今回の教会協議会は大切な意味を持つ会議となった。
 教団は、1963年に台湾基督長老教会と宣教協約を結ぶに至ったが、実質的な協力関係を形成していくことにはなかなか繋がらなかった。その後、教団内で教団の戦争責任の課題を担い、アジア諸教会との新たな協力関係を模索する動きがあった。また、台湾基督長老教会は、1970年にWCCからの脱退を表明し、教団はそれを支持した。この時期、台湾基督長老教会は、「国是声明」や「人権宣言」等を公にし、台湾に住む人々と台湾の将来に強い関心を寄せ、責任を明らかにした。そのような中で、宣教協約改訂の動きが起こり、1985年4月11日宣教協約の改訂がなされた。改訂された宣教協約前文に「この間、社会的状況や教会内の様々な事情の故に、多くの苦しみを経たにもかかわらず、両教会は『キリストのからだ』にふさわしい痛みと一致を持って協力関係を築き上げるには至らなかった」との言葉があり、その反省の下で、改めて協約を締結することを確認している。
 宣教協約改訂後、両教会は、協約の実質化に取り組むことになった。相互の総会に代表者を送ると共に、教会協議会を開催することとなった。教会協議会は、1985年に第1回が行われ、その後隔年で開催されてきた。お互いの宣教の課題を共有することを通して、宣教協力の在り方について協議を深める機会となっている。
 今回の教会協議会は、彰化県の彰化基督教病院国際研修センターで、「キリストを共に愛し、台日心ひとつに」を主題として開催された。
 11月25日は、潘恩盛台湾基督長老教会総会議長の説教により開会礼拝が行われた。その後、2日間で6つのセッションが行われた。第1セッションは、 台湾のシンクタンク「遼景基金会」の賴怡忠執行長を講師とし、台湾が置かれている現状、特に地政学的緊張状態や、台湾国内における誤情報やフェイクニュースによって民主主義体制への信頼が揺らいでいる状況について、説明がなされた。台湾の直面する厳しい状況を受け止めると共に、偏った情報による社会不安は、日本にも共通の課題であることも受け止めさせられた。
 第2セッションでは、お互いが派遣する宣教師の報告を聞いた。教団が派遣し現在国際日語教会で奉仕するうすきみどり宣教師と、台湾基督長老教会から教団北海教区に派遣されているディヴァン・スクルマン宣教師である。遣わされた地で重要な働きがなされていることが報告され、宣教師の交流が継続することを願うとの意見が出された。
 第3セッションでは、青年宣教について、特に、隔年で行われている教団と台湾基督長老教会の青年交流事業である「台湾ユースミッション」の双方からの参加者から報告があった。この交流が青年の育成に大きな役割を果たし、それぞれの青年がお互いを覚え歩んでいる姿に、教会の未来の姿を見せられる思いがしたとの意見があった。
 一日目の夜は、歓迎の夕食会が行われ、その場で、主に原住民の方々が民族衣装を着て、歌を歌われた。原住民の文化の豊かさを覚える時となった。
 11月26日は、朝の祈りの後、まず、原住民宣教を主題に、第4セッションが行われた。台湾の原住民の牧師から、台湾基督長老教会の原住民宣教の取り組みについて報告がなされた。日本側からは、北海教区のアイヌ民族情報センターの働きを中心とするアイヌ民族の方々との関わりについて、報告がなされ、協議が行われた。
 続く第5セッションとして学校・神学校について協議を行った。台湾基督長老教会は、現在6つの学校(神学校を含む)を運営しているが、少子化の中で、新体制で取り組んでいる姿が報告された。また、教団側からはキリスト教学校で奉仕する牧師から、厳しい現状の中での恵みの報告があった。
 最後のセッションでは、IT企業の熊本進出をきっかけとして、台湾基督長老教会が熊本宣教を課題として考えていることについて報告があり、情報を共有する時となった。
 二日目の午後、参加者は彰化基督教病院の活動を見学し、台湾中部の中核病院として重要な働きをしている病院の姿を深く知る機会となった。
 11月27日は、朝の祈りの後、共同声明文の作成を行った。この協議では様々な意見が出され、1時間の予定が2時間余り協議となり、ようやく声明文が纏った。協議が長引いたので、閉会礼拝は行うことが出来ず、讃美歌と雲然俊美教団議長の閉会祈祷により、会を終えた。
 今回の教会協議会で、それぞれの教会が置かれている現状について情報を共有し、厳しい状況の中でも今後の展開についても協議することができた。このような機会を通して、宣教協約の内実を深めていくことが求められていることを強く思わされる時となった。

(黒田若雄報)


第17回日本基督教団と台湾基督長老教会との教会協議会共同声明

 日本基督教団と台湾基督長老教会とは、2025年11月25日から27日まで、彰化基督教病院国際訓練センター(台湾・彰化県)において第17回教会協議会を開催した。本年は宣教協約改訂後40年の記念すべき時にあたり、本協議会では、「キリストを共に愛し、台日心ひとつに」をテーマとし、両教会が直面している宣教課題を分かち合った。
 以下、本協議会において両教会が共有した内容を共同声明として発表する。
1.今回の教会協議会において、両教会の参加者は、東アジアにおいて高まる地政学的緊張状態、さらに誤情報やフェイクニュースによって、民主主義体制への信頼が失われつつあるなど、日台両国が現在置かれている状況および情勢について理解した。
2.両教会の宣教師の宣教報告を通して、それぞれの奉仕を共有した。台湾に駐在するうすきみどり宣教師からは、国際日語教会での日台の歴史に基づく奉仕経験を分かち合った。また、日本・北海道に駐在するディヴァン・スクルマン宣教師は、北海道での奉仕経験を通して、日台両教会および両国の間に素晴らしい架け橋を築いた。両教会は、互いに派遣された宣教師がよき宣教のパートナーとして働いていることを深く認識した。これらの宣教活動が今後も続くことを願っている。
3.青年の報告においては、森湖都葉氏と楊宣恩氏を通し、青年伝道が両教会にとって重要な使命と役割を担っていることが示された。台湾教会が毎年開催する「I Love Taiwan Mission」および隔年で行われる「台湾ユースミッション」は、日台教会の活発な交流を生み、青年伝道をより具体的で実践的なものとしている。この働きを通して、両教会の青年は、宣教の現場を歩み、長期的な友情を築いている。
4.台湾における原住民教会が台湾基督長老教会の中で重要な役割を果たしている。日本の教会も北海教区におけるアイヌ民族との交わりと宣教を受け止め、そのために両教会は宣教師の派遣を継続し、宣教の協力を推進する。
5.日台の社会が少子高齢化等の問題を抱えている現状と私たちの学校を再構築し、教育の場における宣教を通して、青年の育成と信仰を養うことに取り組むことを共有し、両教会は学校と神学校との交流を深める。
6.AI時代に入り、台湾は半導体製造において世界を担う立場になり、日本は政治経済と文化の大国である。その時期にあって、台湾基督長老教会はIT企業の進出を宣教の機会ととらえている。本協議会の参加者は、熊本伝道の可能性についての情報を共有した。また両教会は中会及び教区との交流を深める。

2025年11月27日
第17回日本基督教団と台湾基督長老教会との教会協議会

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