空の下で平和を祈る
来島 真衣さん
イスラエル人の父と日本人の母を持ち、アメリカで生まれ、5歳の頃に日本で生活を始めた来島真衣さん。
小学校2年生の頃に母が教会に通うようになり、間もなく真衣さんも受洗。保守的な教会で世俗の音楽を聴くことも禁止されていたが、教会では賛美に接し、先輩から音楽を習うこともあった。
高校に入り、親元を離れ、寮生活となったことによって、様々な音楽に触れることになった来島さんは、音楽を用いて働くことを志し、今はフリーで、シンガーソングライター「来島エル」として活動している。
能登半島被災支援ボランティアに携わったのをきっかけに、賜物を用いて被災地を励ましたいとの思いを与えれた。高校時代の親友でイラストレーターとして活動している〝KOTOKO〟と一緒に、「能登壁画プロジェクト」を企画、教会でコンサートを行い支援を募った他、クラウドファンディングで資金を集めた。「がんばるぞ能登」との看板を作成し、教団の輪島教会に寄贈した他、羽咋市の元旅館で、現在は「能登復興支援センター」として用いられている施設で、温泉を貯蔵するための3メートル四方のタンクに絵を描いた。「壁画完成おひろめイベント」では、エルさんがウクレレライブを行った他、ワークショップでは、集まった人々が思い思いに絵を描き、掲載した。様々な支援を得て実現したイベントには、予想を超える人々が集い、皆がリラックスできる空間となった。
ウェスレー財団の沖縄キャンプ、教団の台湾ボランティアに参加する他、イスラエルへの旅をしながら、生き方を模索している来島さん。「もう二度と鉄の雨が降りませんように」(来島エル「空の下」)と、平和への思いを自らの歌に込めながら歩んでいる。