7月29日、宣教研究所委員会の今総会期第4回にあたる委員会がオンラインで開催された。『宣教の未来2』を発行するにあたって、現時点で集まっている原稿を確認し、その内容について話し合うことが中心であったと言える。
集まっている原稿は3本で、本来5本が出そろうはずであったが、神保望委員が嘱託されていた研究テーマである「二種教職制」については、本人が途中まで準備を進めたものの辞退をしたい、という申し出があった。委員会としてはこれを承認し、出されたものについて編集し書籍化する予定である。今回もう1本の提出がなかったため、担当の委員が改めて事情を確認する。
集まっている論文については、どれもいくつかの要望があった点について再考をお願いするが、公刊にたえられるものであると判断している。以下、要望の一例についてスペースの許す限りで列記する。
本城仰太研究員の信条研究に関する論文については、「信仰告白の連続性という課題は、信仰告白の受容ということを含むが、それは新しい(が連続している)告白の制定や教育以外に、もっと多様な状況が考えられるのではないか。一方で、論者の言う『二つ(ニカイアと使徒信条)で一つの信条』という古代教会の理解には刺激を受けた。教団信仰告白については詳述が可能ではないか」。
堀岡満喜子研究員のキリスト教学校に関する論文については、「キリスト教学校教育は高度な課題を担っており、教会との間で互いに尊敬しながら連携を、というメッセージはよくわかる。授業内容については各学校の課題もあろうが、広い意味で教会的なものとなるための努力などさらに知りたいこともある」。
片岡賢蔵研究員のメディア論に関する論文については、「現代思想との対話を、できるだけ砕いた言葉で行う努力を多としたい」。
公刊の予定は、作業の都合上、当初想定していた時期(今秋)よりは遅れることとなりそうである。論文がそろった後の作業としては、事務局・出版局・印刷所にレイアウトや校正等の実務をお願いすることになる。委員会としては連携しての協力に感謝する次第である。
(上田 彰報)