2000年生まれの教職も共に新任教師オリエンテーションに出席した。6月末。着任して3か月。それぞれ懸命に福音伝道のために力を注いでおられる中、学びと親睦の時が与えられた。じゃんけんで勝者の背後に敗者が連なっていくゲームの時、勝ち抜く新任教師をよく見るとパーしか出さない。そのことに皆気づき始め、結局負けてしまう。その後もその方はじゃんけんの時にはパーしか出さないのを見て、思わず「パーを出し続けるんですね」とお声をかけたら「そうなんです」と笑って頷いておられた。理由があるかもしれないが聞かなかった。
教師検定試験の直前の礼拝で説教者が「すべてを神さまに手放してください」と手のひらを上に向けたのを思い出す。洗礼を受けた時、もう完全に主のものとされた喜びを味わいながら、その後自分のこだわりなどをグーのように握りしめていないか。
教会学校のイースター礼拝で「グーからパー、握りしめていた自分を神さまにお任せしましょう。私たちのために十字架にかかって死なれたイエスさまは復活して死に勝ちました。だから今日は勝利のⅤ、チョキでお祝いしましょう」と話したことがある。チョキははさみ。悪霊は人を分断していく。聖霊はつないでくださる。信仰を与えられても愚かな行いはあるが、委ねるお方がいる幸いを思う。
(教団総幹事 網中彰子)