▼カルト問題全国連絡会・韓日異端似以非対策セミナー▲
「宗教二世問題」で講演
去る6月14日、15日に 教団でカルト問題全国連絡会が開催された。 コロナ禍で往来の叶わなかった韓国PCKの教会の方々との久しぶりの会であった。
今回の連絡会は、 一日目には二つの講演、二日目は全国各地の活動の報告と協議がなされた。参加者は51名。
昨年来、教団は相談窓口を設け、様々な相談に対応してきたが、 特に最近のカルト問題の課題として浮上してきた「宗教二世」の問題をテーマとして持たれた。 「宗教二世」とは、信仰者である親を持つ家庭に育った子どもを指す。
今回はまずエホバの証人の三世である夏野なな(仮名)さんに経験と思いを話して頂いた。ななさんは自らの経験から、特に信仰の名の下でなされた抑圧的な育て方、 そこで経験した苦しい経験を語り、 エホバの証人だけでなく、すべての “信仰”の元になされる同様な抑圧に対して目を向けるようにと語られた。 このことはカルトと思われている信仰にだけではない問題が提起されたように思う。
続いて、韓国PCK側から「宗教二世問題」と題して卓志一教授による講演がなされた。 卓教授は韓国におけるカルトの歴史的経緯と実情について語られ、 宗教二世の問題を単なる「異端」として扱うことの限界と問題を指摘され、 韓国におけるカルト的団体、特に「摂理」や「タラッパン」と呼ばれる宗教活動への警鐘を鳴らされた。卓教授はまた、 韓国に在住している約1万2000人の日本人のうち、約7000人が統一協会員であることを指摘され、その中で二世を含め、その家庭の崩壊や、やめるにやめられない信徒たちへの対応が必要であることも語られた。
二日目の全体協議では各教区での活動の報告に加え、日本聖公会からの報告と、新しく在日大韓基督教会の連絡会への参加表明がなされた。協議会ではクリスチャントゥデイ紙や政府の「家庭教育支援法」への注意喚起がなされた。
(坂田 進報)