私の恩返し
高輪教会会員
1944年、千葉県木更津市出身
中嶋 覺さん
千葉県の松戸市から車で片道約1時間をかけて、東京港区の高輪教会に通い続けて42年。教会学校教師の務めを続けていることもあり、教会へはほぼ毎週一番乗りだ。
中学3年の夏に父親が高輪教会に赴任。その翌年に受洗したので高輪教会員歴は約64年ということになる。その間、仕事で駐在していた旭川で約3年間、旭川の教会に客員として出席していたが、教会籍を移すことはなかった。
車の運転が好きなので、約2時間の教会往復はちょうど良いドライブでもある。教会往復での道中にどれほどの数の教会を通り過ぎるかは分からないが、他の教会へ出席することは考えたことはない。
物心ついたころから教会にいるが、牧師の子どもにありがちな、親や教会への反発も経験がなく、教会から離れた経験はないし、そんなことを考えたこともない。
大学生時代から始めた教会学校教師の務めが60年弱、父親が主任牧師であった時代に長老に選出されて以降、被選挙権がある選挙では長老に選出され続け40年弱。当初父親は、自分の子どもが長老職を担うことに反対だったが、教会員の意向もあり、神の御心と思い担い続けている。
改めて振り返ってみると、時の流れを感じる。現在、父親の退任以降3人目の牧師のもとで教会生活を送っていることになる。
「お前は高輪教会に育てられたのだから、高輪教会に恩返しをするのだ」。
これが父親の遺言である。免許返納の時も近いだろうが、御心ならば、最期まで信仰生活をこの教会で全うしたいと願っている。
神と教会への恩返し。このことをモチベーションにし、信仰生活、教会生活の締めくくりの時を、本気の伝道、命がけの伝道に励みたいと願いつつ過ごしている。