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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4992号】伝道報告 伝道のともしび(4面)

2023年3月4日

信仰の証し、宣教の業として

世光教会牧師・世光保育園園長
新井 純

 豊臣秀吉が隠居後の住まいとして建設したという指月伏見城近くの地に世光教会と世光保育園が建てられたのは、1949年4月のことでした。教会はW・Q・マックナイト宣教師と、後にちいろば先生として有名になる榎本保郎師が開拓伝道し、保育園はメリー・E・マックナイト先生を初代園長としてスタートしました。3年後、帰米した宣教師夫妻に代わりちいろば先生が牧師と園長を兼務し始めます。
 しかし、教会が建てられた場所は度々宇治川氾濫による被害に遭いました。そこで、1954年教会と園舎をすぐ近くの丘陵に移転させます。それが現在の世光教会の所在地です。
 世光保育園は元教団議長でもあった三代目牧師兼園長となった後宮俊夫師の時代に、JR桃山駅東側の現在地に移転しました。現在、150名が園生活を送っています。
 神様に愛されていることを子どもたちが知ることができるよう、保育の中で、日々の礼拝やお祈りを大切にしています。イースター、ペンテコステ、アドベントには世光教会まで行って礼拝を捧げます。その際、世光教会階下にある高齢者デイサービスの利用者も共に礼拝を捧げ、礼拝後に子どもたちの歌を聴いていただくなどの交流もしています(コロナで交流は休止)。
 同じ法人が障がい者施設ベテスダの家を設置運営しているので、そことの交流もあります。施設メンバーと園児のラグビーは、見ていて笑顔になる楽しさです。また、夏のお泊まり保育の際には、教会の近所に新たに建てた二つめの障がい者施設イマジンのお風呂を借りに行くのも、恒例となりました。
 教会にはかつて世光保育園の保育士経験者が数名おり、園にもクリスチャン職員が複数在籍しています。そのことが、園と教会を結び合わせる力になっています。保育園の働きは教会の信仰の証しであり、宣教の業でもあることを、他の職員にも意識してもらうのは大切です。
 しかし、若い職員たちがキリスト教に係る行事の意味を理解せず、単なる保育行事として行っていたことがあり、大いに反省したものです。そのため、例えばイースターとは何か、クリスマスとは何かということを、新人もベテランも一緒に学ぶ機会を持つようにしています。
 牧師と園長の働きは、時に相反する対応を迫られることがあります。そのことも含め、側から見るより、肉体的にも精神的にも激務になります。しかし、多くの先輩方がこの働きを担ってきましたし、現在もたくさんの同労者がいることを思えば、工夫やサポートがあれば牧師と施設の働きは兼務できるはずです。むしろその方が、施設での宣教は確実に継続されるでしょう。牧師が施設の働きを兼務しなくなったために、施設がどんどん教会から離れていくという嘆きの声を聞くケースは多々ありますが、そうならないためにも、教会が積極的に施設運営に関心を持ち、牧師や一部の者に任せきりにしない努力は必要だと思います。

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