お知らせ
「教団新報」今号を4980・81合併号とし、次号は、10月1日に発行します。
総幹事 秋山 徹
荒野の声
キリスト教会を模した新興宗教が社会問題として取り上げられていた30年程前、それらの団体の名を挙げつつ、自分たちは関わりがないことを告げる文言を、教会の案内などで見るようになった。伝統的教会もカルト宗教も一緒くたにされてしまいかねない日本にあっては、当然の対応と言って良い。▼しかし、当時、問題の深刻さをわきまえない青年信徒として、その文言に触れた時、違和感と共にもどかしさを覚えた。自分たちがまともであることを、他団体と関わりがないという消極的な文言で表わすことが教会的でないように思えたのかもしれない。そう言わざるを得ないのは、教会が積極的に福音を証しできていないことの裏返しであるように思えたのかもしれない。▼教会は誕生して間もない時期から、マルキオン主義、モンタノス主義など、疑似キリスト教と向き合って来た。その中から生まれたのが、教理によって自らが立つ信仰を言い表すという営みだった。「果たして今、教会の信仰を明確に掲げ、ただ自らの正当性を主張するだけでなく、神の愛の証として、その信仰に生かされているだろうか」。そう自らに問いかけつつ、問題と向き合いたい。