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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4976・77号】教団四役沖縄教区訪問記(2面)

2022年7月9日

 5月29〜30日に開かれた沖縄教区総会のため教団四役で沖縄を訪れた。前日より沖縄に入り、翌日、日曜日午前中は各自が選んだ教会、石橋秀雄議長は首里教会(上地武牧師)、久世そらち副議長は佐敷教会(金井創牧師)、雲然俊美書記は志真志教会(望月智牧師)、秋山は読谷教会(具志堅篤牧師)で礼拝し、牧師・教会員の方々との交わりの時をもった。
 沖縄教区の総会は、石垣や宮古など先島の教会が礼拝を終えてから集まることを考慮し、初日は、夕刻4時過ぎから夕食を挟んで9時過ぎまで行うことが通例で、今回も宜野湾市にある沖縄キリスト教センターで、対面で開催された。
 我々としては、傍聴の形ででも総会に参加させてほしいと申し入れたが、コロナ対策として、すべての内外からの傍聴者を認めないことにしているとの理由で認められなかった。また、この機会に、今後の教団との交わりの回復に向けて話し合う機会を得られればとの願いも果たすことはできなかった。しかし、我々のために議場の外にある喫茶コーナーに、オンラインで画像、音声を通して会議の様子が分かるように便宜を図ってくださり、会議の様子を知ることができた。
 会議において「教団総会議員を選出しないことを承認する」との議案が上程、可決された。提案理由は、「第33回日本基督教団総会において名称変更議案が廃案とされたことにより、沖縄教区は教団と距離を置くようになった。この間、沖縄教区が教団総会議員を選出しなかったのも、この『距離を置く』という方針に基づくものである。『教団と距離を置く』という方針が解消され得る理由が無い限り沖縄教区は教団総会議員を選出しない」とのこと。議論の中では、「教団とかかわりを持たないままで沖縄の教会が衰退していることになっているのではないか。このままの状態を続けていていいのか」、「合同教会として沖縄の他教派との合同の教会に発展することを考えるなど、積極的な働きが必要ではないか」などの声も聞こえてきた。
 二日目の総会が終了後、午後から、金井牧師の案内により、建設中の辺野古の飛行場建設の海上埋立工事現場に行き、金井牧師の操縦するモーターボート「不屈」号に乗って現地を視察する機会が与えられた。高速で黄色いブイで囲まれた膨大な海域をめぐること1時間余、ある箇所では埋め立てが進み、かなりの高さで土地が広がっており、別の箇所では珊瑚礁のエメラルドの海に巨大な浚渫船が停泊して作業を進めている様子が伺われた。陸上には土砂を運ぶ長大なダンプカーの列、静かではあるが着々と工事が進められていた。軟弱な基盤が見つかって工事の見直しが迫られているところの海域は手付かずに残されているようだ。我々の海上視察の間中、監視するための警備のモーターボート3隻が伴走していた。全埋め立ての10パーセントが完了とのこと、その膨大さに圧倒される。基地建設反対運動の声は、この日には聞こえなかったが、ここに沖縄から、また、全国から集って、巨大な力に立ち向かい声を上げている人たちの戦いの困難さを覚えながら帰途についた。

(秋山 徹報)

教団新報
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