【東北教区 東日本大震災11年記念礼拝】
「神に希望をかける」と題して
震災発生翌年の2012年3月11日から毎年行っているこの記念礼拝が、本年も昨年と同じように、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、東北教区センター「エマオ」より、オンライン配信による礼拝で執り行われた。また7か所(東北教区センター「エマオ」・仙台東一番丁・山形六日町・勿来・安積・福島・若松栄町)においてパブリックビューイングも行った。
説教は関川祐一郎教師(石巻山城町・東北教区副議長)が担当。午後2時30分から記念礼拝を開始し、地震発生時刻の午後2時46分には一分間、黙祷した。
関川教師は「神に希望をかける」と題して説教をし、その中で、この地震発生時はちょうど神学校の卒業式に卒業生として出席していたと振り返った。「招聘先の石巻山城町教会に着任して初めて迎えた主日の4月3日、津波で壊れた家や避難所から十数名の方が石巻山城町教会の礼拝堂に集まって礼拝を捧げた。その時礼拝堂に集められた、そのお一人お一人の姿に詩編62編の御言葉が重なった」と語った。
「わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。神にわたしの救いはある。神こそ、わたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは決して動揺しない」(詩編62編2節)
さらに続くこの詩編62編の御言葉を関川教師は力強く語った。
また礼拝の中では、教区で作成した「東北教区3・11わたしたちの祈り2022」を祈った。
パブリックビューイングでの出席者総数は60名、リアルタイムで見られた人が約110名、3月25日時点で再生回数が約700回となっている。
(長尾厚志報)
【奥羽教区 東日本大震災11年を覚えての礼拝】
「人の生命と存在と尊厳を守る働き」を
教区で主催し、教区内4地区にその開催をお願いして奥羽教区「東日本大震災を覚えての礼拝」は毎年執り行われてきた。2022年3月の「11年を覚えての礼拝」は、コロナ禍の中、各地区で集っての開催は困難となったが、岩手地区がオンラインを併用して開催することとなり、3月6日、ズームを用いて教区内教会・伝道所をつなぐ形で執り行われた。説教は森分和基教師(宮古)によるもので、教会が、また自身が津波被災を経験、被災支援活動に奔走し、会堂再建の中で関係施設と共に歩み始めた経緯に触れた。そして、「教会と施設が、人の生命と存在と尊厳を守る働きをなし、地域の困り感に信仰をもって応えていきたい。神の国の実現をなす働きに仕え、神の恵みに応答することが信仰生活の姿ではないかと被災から11年を経た今感じている」と語った。
当日の礼拝の様子が、奥羽教区のユーチューブチャンネルにアップされているのでご覧いただき、今も多様な被災の現実の中にある方々を覚え、お祈りいただければと願う。
(松浦裕介報)