東北教区・関東教区 10被災教会の声 (オンライン訪問)
2021年東北地方地震 被災教会会堂等再建支援委員会
中村教会(福島沖地震被災教会)訪問
福島沖地震で被害を受けた福島県相馬市にある中村教会を加藤誠幹事と共に2021年11月25日にお訪ねした。内藤智基牧師、役員の藤田純子さんが迎えてくださり、教会の立地を確認し歴史なども伺いながら被災の状況やその後の教会の歩みについて伺うことができた。
中村教会は相馬市役所の道路を挟んで向い側、中村城の斜め前にあり、小学校も近く、市の中心部にあって、存在感のある教会の敷地と礼拝堂・牧師館であった。東日本大震災の時、教会・牧師館が大きな被害を受け、会堂・牧師館を共に新しく建て直した直後に、このたびの地震被害に遭った。東日本の時より揺れは大きかったとのこと。
福島沖地震の被災教会の実情調査は、支援委員会メンバーがオンラインで個々の教会とつなぐ形で行われたが、中村教会ではオンラインの設備が整わないので福島教会まで出かけていかなければならないことになっており、その点にわだかまりを覚えていたとのことで、このたび総幹事と担当幹事とが直接にお訪ねする形になったことを喜んでおられた。「何事についても、オンラインでできることと、できないことはあるのではないかと常日頃思っている」との内藤牧師の感想。
「このたびの地震において震源地に近い相馬市に立地するにもかかわらず、教会・牧師館に物的被害があっても、被害が最小限に収まっている。もし前のままであったら未だ礼拝する場所も失われ、定住する場所も仮住まいであっただろうと思うと、教団からの教会再建の支援に対して感謝に堪えない」との内藤牧師と藤田さんの熱い思いが最初に述べられた。
今回の地震では、家具などが倒れたり、ものが散乱し、トイレが水浸しになる等、片付けに苦労したほか、礼拝堂の壁にクラックが入ったり、外壁のコーキングに隙間ができたり、床周りに破損やクラック部分があったりと、応急的な手当に40万円余の費用がかかった。その分の費用は東北教区から、教団の支援委員会を通して支給された。その後8万円ほどの追加補修箇所が見つかったとのことで、その分の扱いは、更に東北教区と相談の上、支援委員会に援助を求めることにしたいとのことであった。
3時間ほどの協議や見回り確認をし、中村教会を後にして川俣教会を表敬訪問、鈴木稔久牧師夫妻が迎えてくださり、教会堂でしばらく懇談した。ここは既に支援委員会のインタビューは済んでいるが、2019年10月の台風によって阿武隈川が氾濫し、その影響で教会前の小川が氾濫し床上浸水した箇所や、このたびの地震により礼拝堂の内壁・外壁にクラックが生じた箇所などを確認した。
現地を実際に見ることでその全体像を知ることの大切さを思わされた訪問の旅であった。(秋山 徹報)
東北地方地震被災教会支援募金
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◎口座名 | 日本基督教団 |
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