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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【教団新報4950・51号】第41総会期第12回臨時常議員会

2021年5月29日

教団総会開催方法、7月に決定

第41総会期第12回常議員会(臨時)が、開会時常議員27名が出席して行われた。「第42回教団総会開催方法に関する件」、「出版局に関する件」について審議した。

総会開催方法に関する件では、冒頭、教団総会準備委員会の願念望委員長が、3月26日に行われた委員会の報告をした。開催方法について、????池袋ホテル会場と17教区の会場をオンラインでつなぐ、????池袋ホテルで別会場を設けてオンラインでつなぐ、????教団事務局あるいは都心の教会と17教区の会場をオンラインでつなぐとの3案について議論したこと、3案の他に、書面開催にすべきとの意見があったことなどを報告した。

次に、道家紀一総務幹事が、開催方法のシミュレーションを費用の明細書を提示しつつ説明した。ホテルで、会場を二つに分けて開催した場合、基本的な経費1586万円の他、2会場をつなぐ費用637万円、PCR検査費用1000万円程がかかる。議員の半分がホテルに集まり、17教区の会場をオンラインでつなぎ、半分がオンラインで出席した場合、ホテル代1456万円の他、ネットワークシステム構築で2200万円程かかる。ホテルをキャンセルし、事務局と17教区の会場をつないだ場合、システム構築の2200万程になる。ホテルのキャンセル料は、7月20日までであれば300万円程。

質疑の中で、「各議員と教団事務局をつなぐことは検討したのか」との問いがあり、道家総務幹事は、「同じ環境を整えるため、各議員に均等のパソコンを貸与した場合、一台当たり2万円程になる」と応じた。

また、オンライン開催の場合の選挙方法が問われた。道家総務幹事は、宗教法及び宗教経営研究所の櫻井圀郎所長の意見書(櫻井文書)に基づき、「一律に、事前の郵便投票によるものとするほかない。ただし、再投票を行うことは不可能。重複して当選する者がいた場合は、辞退すれば良い」と述べた。

システムの構築は恒常的に利用できるものなのかが問われ、道家総務幹事は、一回限りのものであると応じた。このことに関連し、「コロナが常態化する可能性があり、恒常的に分散会議が出来る形を整えるべき」との意見があった。

教区を代表して出席している陪席者からは、「東京から帰ると、数週間の自粛生活を求められる」、「同一の教区内でも集まるのが難しい」等、書面開催を求める意見が多く出された。一方で、選挙を対面で行うことの重要性を指摘し、PCR検査等の対策を施した上で通常開催することに賛成する意見もあった。

道家総務幹事は、書面開催について、櫻井文書に基づき、非常事態における緊急対応として、一般法人における書面会議を、議員の承諾を得ることを要件として類推適用する余地があるとの立場を紹介した。

石橋秀雄議長は、ワクチンの接種等の社会的状況を見つつ最終的には7月の常議員会で判断したいとの考えを述べた。雲然俊美書記は議案を上程、「教団総会を2021年10月26〜28日、池袋ホテルメトロポリタンにて二会場に分かれ、両会場を繋いで開催する」と提案した。久世そらち副議長は、今常議員会での意見や示唆を踏まえて、7月の常議員会に向けて、修正提案が準備されると想定していると述べ、提案の背景について、「密になる形での開催は避けなければならない。オンラインには高額な費用がかかる。書面開催では選挙が難しく、任期の延長を伴う提案をすることになり、三役として、それは避けたかった」と述べた。

これを受けて、「書面開催も選択肢の一つとして、7月の常議員会に出してほしい」、「再投票も含めた郵便投票の方法について検討してほしい」との意見があった。

石橋議長は継続審議を提案し、賛成多数で可決した。(新報編集部報)


出版局 経営監視チーム設置、賛否同数で継続

出版局に関する件は、まず2020年度の財務概況予測が大谷理経理課長より報告された。それによると売り上げ総利益はコロナ禍の影響で19年度比411万2010円の減少となった一方、人件費を中心とした販管費の削減により、営業利益は19年度に比べて赤字幅を2024万円ほど減らして1169万円の赤字となった。最終的な当期純利益は165万6893円となる。

続く理事長報告で山北宣久理事長は、単年度黒字を達成したことで「最悪期を脱しつつあると判断できそうであると考えられるのではないかと理解している」と述べた。さらにこの黒字が職員の人件費削減、とりわけ管理職の給与上乗せ分(基本給の15%)の返上という負担を強いての結果であるとして謝意を表した。石橋秀雄議長は「まず職員の側が危機意識をもって自ら夏季賞与の10万円への減額を申し出たのが出発点だと認識するのが重要」と述べ「21年度も同様に犠牲を求めるのか」と質した。飯光局長代行は「よい職場環境のためにもこれ以上の犠牲を強いることのないよう計画を立てている」と答えた。

次に21年度の事業計画について飯局長代行は、黒字決算を目指すこと、経営改善検討チームの加藤真澄コンサルタントによるデューデリジェンス報告書に基づく作業手順の見直しに取り組むこと、日キ販を通さない直接取引による販路拡大を図ること等を説明した。

続く理事会報告に対しては、職責手当を6万円(課長心得は5万5000円)に増額する決定に意見が出た。秋山徹総幹事は「管理職の給与上乗せ分をカットした結果、管理職には残業手当が支払われないため職員の賃金が上回るようになった。その格差を是正するため」と理由を説明。飯局長代行は「管理職の職責への報酬として妥当な金額」との、給与に関する小委員会による議論の結果であると述べた。また一般職員の21年度の給与については労働組合と協議中であるとした。

この後に三者協議会の報告を経て「出版局の運営及び財政上の諸課題に対する出版局経営監視チームを責任役員会の下に設置する」議案が上程された。提案理由として雲然俊美書記は「事業デューデリジェンス報告書によって、責任役員会が教団の資産管理に責任を担う立場として出版局経営に適切な関わりを持ってこなかったこと、理事会の管理のあり方に問題があったことを認識した。そこで責任役員会が理事会に適切な勧告・指導をして経営改善に取り組むため」と説明した。また「監視とは経営実務に対するもので、理事会とはあくまで協力関係だ」と強調。一方で「出版局の管理責任は教規上理事会にあり、責任役員会の下にチームを設置することは超法規的措置である」と述べた。

議場からは「宗教法人法が求める責任役員会ではなく、教規に基づく常議員会の下に置くべき」、「責任役員は常議員の中から選ばれる。単独で動くことはない。財産管理に関わるので責任役員会の下でよい」、「理事を交代するなどして理事会が取り組むべき」など本チームの位置付けに関する発言が相次いだ。

山北理事長は「超法規的な形でこのようなチームを作られて、理事長として暗然としている。とても協力関係ができるとは思えない」、飯局長代行も「理事会メンバーである自分が監視チームに含まれていることに困惑している」と述べた。

この議案ではチームの位置付けが曖昧であり、理事会との信頼関係も損なわれているとして継続審議とする動議が議場から出た。動議を採決した結果、出席常議員28名中14名の賛成で賛否同数となったが、これまでの議論を踏まえ議長裁決で継続となった。本件については可及的速やかに臨時常議員会を招集して再度審議することになった。(米山恭平報)

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