ユースプラットフォーム進捗状況について報告
7月8日、9日、教団会議室で41総会期第4回常議員会が開催された。常議員全員が出席した。教区総会を終えて教区議長7名が新しい陪席者となった。沖縄教区は欠席だった。開会礼拝を久世そらち副議長の説教によってささげて2日間の審議を開始した。
秋山徹総幹事は、総幹事報告で17教区総会への問安について報告し、沖縄教区総会では石橋秀雄議長と総幹事が傍聴したことを報告した。
熊本大分地震被災教会支援について、既に受付口座は終了したが、募金額は、6月20日現在、1億5756万663円となり必要な支援額を満たしているとした。
東日本大震災救援対策継続では、1教会の返済免除願い、1教会付属施設の新規貸付申請があったことを報告した。
2018年夏災害(大阪北部地震、西日本豪雨、台風21・24号、北海道胆振東部地震)のための救援対策献金は、6月末現在、3798万3436円ささげられていることに感謝を述べた。
事務局コピー機リース契約の確認を怠ったことに関して総務幹事、財務幹事を譴責処分としたことを報告した。
報告の最後に秋山総幹事は、第2回常議員会以降に逝去報告のあった教師26名、宣教師2名の氏名を読み上げ祈りをささげた。
なお、総幹事報告の中で、総幹事室に設置された青年プラットフォームの進捗状況について報告があった。(詳細後述)
東日本大震災救援対策継続事業委員会報告で、久世委員長は、宇都宮上町教会の関係施設である子ども園からの新規貸付申請(1000万円)、東北教区と鹿島栄光教会からの貸付金残額返済免除願い(残額795万円)について報告した。予算決算委員会の判断を経て常議員会に決定を求めた。
宇田真予算決算委員長は、新規貸付は被災以降のひとつながりの事業と判断し貸付は妥当と判断したこと、また返済免除は半額を東北教区が負担し、残りを損金処理することになると報告した。
質疑を経て、貸付申請は、報告承認をもって執行を承認した。返済免除願いは、報告のみ承認して、議案として新たに提案することになった。
教師養成制度検討委員会報告で、菅原力委員長は、今期委員会では二種教職制について、41教団総会で九州教区より教憲9条変更議案が取り下げられたことから、協議・検討を終了することを報告した。
これに対して梅崎浩二常議員は、議案取り下げと検討終了の関係を問うた。菅原委員長は、上程されていない議案を委員会では扱えず、委員会の検討終了はそのまま教団での検討終了ではなく、常議員会に検討を戻していることだ、と答えた。
菅原委員長は、40総会期委員会に4名の講師を招いて二種教職制の問題と課題について学んだ内容開示に応じる、とした。
(新報編集部報)
伝道対策 「伝道推進基本方針」展開案を可決
二日目、「教団伝道対策検討委員会報告」と「教団伝道推進に関する件」の審議に時間を割き、賛成多数で承認・可決した。
伝道対策検討委員会報告の中で、機構改定検討小委員会の久世そらち委員長が検討結果を報告した。教団総会議員「教師100名、信徒100名」、推薦議員「16名を超えない範囲」、議員配分は「一定数を各教区で取り、残数を教会数、教師数及び信徒数それぞれの百分比の和を三分した数を基準」を維持、常議員「三役、教師6名、信徒6名」。
報告が、教団総会議員、常議員のことに絞られていることにつき、久世委員長は「これで終わりではなく、前総会期に出た骨子を出発点とし、検討を重ねる」と述べた。
また「数を削減して、多様な意見が反映されるのか疑問」、「各教区の議員数をどう定めるのか根拠づけが必要」、「常議員15名では、17教区の意見が反映されることが担保されず不適当」等の意見があった。
また、久世委員長が、「全国各地の教会・伝道所が生き生きとすることが大切」と述べたことに対し、「多様性が生かされるベースとして、信仰の一致が重要」との意見があった。
「教団伝道推進に関する件」では、伝道推進基本方針展開検討小委員会の岸俊彦委員長が、「教団伝道推進基本方針」の展開案を報告した。「日本伝道推進を祈る日」(毎月第3主日)を2019年10月から実施、各教区が小規模教会・伝道所を5教会程度挙げ、毎月2教区ずつ覚えて祈ることを提案した。また、「全国伝道推進献金」として、各教会が、祈りに覚えた教区と教会それぞれに1000円以上を献げること等を提案した。
今後の課題として、信徒・教職による伝道推進の全国組織を立ち上げ、諸献金を全国伝道推進献金に一本化できれば、伝道資金も、この献金に置き換わるとの方向を示した。
討議において、5教会の選出には、信仰告白を重んじ、教憲教規の遵守を求める条項を設けるのかが問われ、岸委員長は、遵守は大前提であるとし「方針はしっかりと打ち出し、教区を信頼して任せる」との立場を示した。この点につき、伝道資金の未受洗者配餐に関する指針を外す要望が大阪教区から出ていることに触れ「信仰の一致を確認、明記すべき」、「フリー聖餐は、単に教区を信頼するしないの問題ではなく、丁寧に扱うべき」との意見がある一方、「出来るだけ縛りを無くし、皆が関われるようにすべき」との意見があった。
全国伝道推進献金と伝道資金の一本化については、早急に実施することが全体教会の益との意見があった。(嶋田恵悟報)
財務 解放センター決算承認を保留
財務関連は、まず2018年度教団歳入歳出第2次補正予算と決算が取り扱われ、宇田真予算決算委員長が説明を行った。
補正予算は、経常会計の事業活動収入計が3億1615万1000円で、第1次補正予算に比して181万9000円の増、支出計は285万7000円増の3億2885万6000円、収支は1270万5000円のマイナスとなる。収益事業会計の事業活動収入計は6万円増の2304万2000円、支出計は189万9000円増の2579万3000円で、275万1000円の赤字。
決算は、経常会計の事業活動収支が収入計3億1598万5194円に対し支出計3億2132万3786円で、533万8592円の差損。これに投資活動収支を含めると最終的に147万9110円の欠損である。収益事業会計の収支は、259万2284円の赤字となった。補正予算と決算いずれも承認された。
2019年度実行予算は、事務機器のリース・保守料捻出等のため、支出計が当初予算案比で128万5000円増の3億629万7000円で、収支は125万1000円のマイナスとなる見込みである。
石橋秀雄議長が、今回の予算案には反映されていないが沖縄宣教連帯金を現在の40万円から120万円とすることについて、予算決算委員会に検討を依頼している旨を申し添えた。採決の結果、実行予算は可決された。
部落解放センターの決算報告では斎藤成二運営委員長による説明の後に雲然俊美書記が、本来同額である教団の解放センター繰出金と、センター側の教団繰入金の額に齟齬があることについて、責任役員会で指摘があったことを含んで審議してほしいと述べた。この齟齬は、センター側が職員の通勤定期券代を繰入金から差し引いた上で計上したために発生したもので、会計ソフトが複雑で修正が難しいため、このまま審議することが議場に求められた。しかし「これでは使途不明金が存在することになる、修正すべき」との意見が相次ぎ、今回の採決は見送ることになった。付随して予算案の審議も見送った。
ほかにも、運営資金繰越金(2666万円)になお300万円積立てを行うことについて、カナダ合同教会からの指定献金(300万円)の使途報告有無について等の意見があった。
教団各種センター決算、年金局と「隠退教師を支える運動」推進委員会の決算および予算案も審議されたが、いずれも承認・可決された。(米山恭平報)
青年 情報収集と共有、提供のため
総幹事報告の中で「教団青年プラットフォーム」のアピールがされた。アピールを行ったのは、学生キリスト教友愛会(SCF)主事であり、プラットフォームの活動の世話人会の一人である、野田沢牧師。プラットフォームについては、各教区総会宛の議長挨拶の中でも触れられていた。
活動の目的として「青年に関する情報収集と共有のためのウェブサイトの構築と運営」、「青年に関する情報を関係各所(教会、キリスト教主義学校等)へ提供する」、「青年や青年伝道従事者の人材育成を助ける」、「青年活動に関連するプログラムの企画運営」等が挙げられた。
活動の方向性として、リフォユース500での経験から、教団内の資源を有効活用することの重要性が語られた。
具体的には、現時点で教団内で行われている教区や自主団体での青年活動との連携や、教団関係学校や教務教師との協働等「教団らしさ」を再評価しつつ、教団以外の団体との連携を優先するのではない、やや内向きな方向性を目指していることがアピールされた。
加えて、さらに具体的な事案として、青年たちの進学や就職に関する事項、青年の移動に伴う教会生活のフォローアップ等、青年の信仰生活をできる限り細やかに導くことを野田氏は自身の様々な経験から語った。
議場から、個人情報の取り扱いについて慎重さを求める意見があった。(小林信人報)
出版局 局長辞任、代行選任を報告
常議員会初日夜、教団出版局局長選任に関する件が審議された。山北宣久出版局理事長は、6月の出版局理事会で新藤敦局長が辞表を提出したと報告した。山北理事長は、出版局2018年度決算の3800万円を超える赤字と、職員の労務管理の責任を果たせていないことにより、新藤局長自らが7月末日の引責辞任を申し出たと説明し、出版局理事会は辞意を承認したと報告した。
次いで新藤局長が出版局決算報告を行い、「赤字は非常事態と言っても過言ではなく、教勢の下降傾向とリンクしている」と分析した。質疑応答で、キリスト教系学校で生徒への讃美歌や聖書科資料購入の義務づけが困難になりつつあることが赤字に影響したと説明があった。また、この事態にあえて新局長を選任する意義が問われた。山北理事長は、出版局をあるべき姿に近づけるため、新しく「五人委員会」を組織したと答え、新体制への備えを示唆した。決算報告は、監査報告を経て承認された。
山北理事長は、出版局規定第4条⑤により、次期教団総会までの局長の残任期間は局長代行が務めると説明し、局長代行に飯光氏(出版局職員・在任31年・理事2期目・書記理事・「五人委員会」構成委員)を推薦した。新藤局長の辞任と、飯氏の局長代行選任が承認された。石橋秀雄教団議長から新藤局長に、労いの言葉がかけられた。
(原田裕子報)