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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

第36回日本基督教団総会速報2

2008年10月22日
山北議長四選
 教団総会第一日目、夕食休憩のち、57号議案「教団内諸教会の信頼関係を守り、真実の対話の道を確保する件」が上程され、賛成反対の意見が交わされた。採決の結果、363名中賛成179名で否決。引き続き議長選挙予備選挙が行われた。
 投票後、財務関係の21号から33号議案の説明を行い、質疑を翌日を行うこととし、初日の議事を終了した。
 教団総会第二日目、まず議長選挙予備選挙結果が報告された。得票5位が13名、候補者が17名となった。慣例の所信表明でなく議員番号、名前、教会名のみを自己紹介した。以下が予備選挙選出者氏名。
 青山実、石橋秀雄、後宮敬爾、宇野稔、小島誠志、北村慈郎、小出望、小林聖、小林眞、佐々木美知夫、柴田もゆる、鈴木伸治、戸田奈都子、東島勇人、松下恭規、山北宣久、吉岡光人。
 自己紹介後、本投票に入った。
【本投票の結果】
投票総数...............364票
有効投票数............364票
無効票数.....................0票
 山北宣久............193票
 後宮敬爾............161票
 小島誠志..................5票
 青山 実..................1票
 石橋秀雄..................1票
 北村慈郎..................1票
 小出 望..................1票 松下恭規..................1票
 有効投票数の半数以上の得票を得て、山北宣久氏が四選された。
【山北宣久議長挨拶】
 本来、四期にわたるのはいかがなものかと思うが、こういう状況の中で選ばれたので、委ねられた務めを果たしていきたい。自分に対し非難があることも承知している。しかし、然りは然り、否は否として職務を務めてゆきたい。もとより、議長職は教憲教規、信仰告白の枠の中で務められることである。
 高橋潤議員が山北議長の働きのために祈りをささげた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
第二日目午前、副議長選挙予備選挙が行われ、得票上位5名、選出された候補者がそれぞれに所信を表明した。
◎石橋秀雄
 教団・公同教会としての一致について祈りを深めている。
◎後宮敬爾
 合同教会としてお互いに違うということを経験してきた。違う者同士が出会う中でほんとうの一致と連帯を見つけてゆきたい。
◎小林 眞
 同宗連議長を担うこととなったので、今回は別の方にお願いしたい。
◎佐々木美知夫
 教団の将来を思うとき信仰内容の一致、職制の確立が不可欠である。その上で豊かな奉仕と証しが立てられる。このことが教団の実際の事柄となるよう願うものである。
◎藤掛順一
 器ではないと思っている。
 所信表明後、直ちに本選挙を行った。
逝去者記念礼拝
宮崎達雄牧師による追悼の辞
 総会二日目午前八時半から、逝去者記念礼拝が持たれた。
 内藤留幸総幹事から逝去教師八八名、逝去宣教師十一名、計九九名の逝去教師全員の氏名が朗読された。
 司式の宮崎達雄氏(倉敷教会牧師)からヘブライ人の手紙12章1節?3節のみ言葉に基づいて「聖書のみ言葉から、天に召された私たちの信仰の先達を支えたのは、十字架に至る歩みに示された愛と繋がる人ととの交わりであり、先達は、このイエスを見つめながら、希望を持って人生を堪え忍ばれました。このことはイエスに希望を持って生きる私たちに語りかけている」と、追悼の辞が語られた。
 最後に「天に召された信仰の先達一人ひとりのまぼろしを覚え、故人の意志を受け継ぎ、後の世代に継承していけるよう導いてください。歴史の中に生きる教会、社会の中で、主に従うことが出来ますように」と祈った。
第2回「信徒交流の集い」のご案内
 ◎日時 10月22日(水)
       18:30?19:30
 ◎場所 会議室「光」(3F)
教団に属する全国の信徒の交流の機会は長く途絶えていましたが、前回(第35回)の教団総会で第1回をを持つことができました。日本基督教団を豊かに成長させていくために、信徒も互いに知り合うことから始めたい、そう願っています。
来賓挨拶
基督教大韓監理会
リーウォンジュ宣教局総務
 教団の指導者たちの韓国への表敬訪問により、親交を深め、宣教協力をより進展させる重要な話合いをすることができたことを感謝する。また、韓国からの宣教師が迎えられていることを感謝する。両国の教会が協働することで、世界における神の宣教の業に携わる協力関係が将来にわたり進展し続けることを希求し、共に祈る。
台湾基督教長老会
アシンアマン議長
 教団との長い歴史における誠実な友好関係、ミッション・パートナーシップを大事にしたい。また台湾派遣の宣教師が北海地区において奉仕できることを大変嬉しく思う。同じように教団から台湾長老教会へ派遣された宣教師に感謝する。時に私たちの住む社会の様々の問題に直面し、圧倒され、落胆し、人間の視点のみでミッションの努力が限られてしまうように見える。このような時、主イエスの御言葉「からし種が......成長すると......空の鳥がきてその枝に宿るほどの木になる」を心に留めることにしたい。
 なお、議長より記念品が教団に贈られた。
フィリピン合同教会
エリエゼル・M・パスクア総幹事
 この機会に日本基督教団をより深く理解し、この重要な集いに来られたキリスト者を理解できるよう、誠実に祈るものである。この総会中に、出来るだけ多くの議員との交わりを持てるよう心がける。フィリピン合同教会を代表してこの総会に参加できるよう招かれたことを感謝する。
アメリカ合衆国長老教会
ダグダス・ウェルチ長老
 これまで共に歩んできた道を振り返り、ミッションのために共通の課題を続けていくに当たって、共に未来を臨みつつ歩めることに感謝を述べたい。皆さまが聖霊に依り頼みつつ、正義のために行動し、福音の伝道に励み、平和を促進するという神の召命を実行している深い信仰を、神に感謝する。共にこの総会の場に集わされているということは、皆さまと結束して、「すべての人々がいつか一つになるように」という主イエスの祈りを実現するためであることを断言する。互いを隔てるバリアを打ち砕き、一致調和のために努力し、神の栄光に向かって平和の促進に務める皆さまの上に神の恵みが豊かにあるよう祈る。
アメリカ改革派教会
ジョニー・アリシア=バエツ南北アメリカ・東アジア担当幹事
 日本基督教団とアメリカ改革派教会は岐路に立っている。世界が急激な変化に遭遇し、我々の国を取り巻く騒動を目にする中にあっても「神がこの新たな状況で我々に何を求められるか」を問う必要がある。このように問うことで、我々は共に担っている宣教の働きに意識を集中させることができると同時に、我々に働きかけられる聖霊に心を開くことになる。日本基督教団が聖霊の導きを見分けつつ歩む中で、アメリカ改革派教会は教団の同労者となり、支える決意をする。聖霊の導きによって我々は完成に向かって進み、文化や世界と拘りを持つようになり、主イエス・キリストの人性に現われた神の愛を証しすべく会衆を力づけるようになる。「この世の神よりも、あなたの心に臨在される神の方が偉大だ」と覚えつつ、チャレンジを受けて立つことができるよう主の祝福を祈る。
共同世界宣教局(CGMB)
シャオンリンズー東アジア担当幹事
 米国合同教会と日本基督教団とのパートナー関係は数十年に亘る宣教の歴史に深く根ざしている。現在でもこの世が主を信じるようにと、教会の一致を証しするという共通の召しを受けた教会・地球上の家族として、関係は続いている。日本と北米の間での家族移民という個人的なつながりによって、福音のために日本で宣教師として働いた先達の証しによって、この関係は強められてきた。このように米国合同教会を取り巻く証しの「雲」が宣教の歴史的な意義を物語るに留まらず、福音宣教にあっての現代的なパートナー関係をも現在進行形で語っていることに、喜びを禁じえない。
英国メソジスト教会
ウェスレーブレイキー
ノッティンガム&ダービー教区議長
 私たちは祈りとイエス・キリストに共に仕えることにおいて皆さまと結ばれている。イギリスでは今、教会は様々な変化を経験している。そこで、もっと効果的なミッションにかかわるということを、丁寧に祈りをもって検討するように一人一人求められている。私たちは、より良い方向への変化を挑まれている。聖職者、信徒、そして全ての資源を私たちの力の及ぶ限り活用するためである。これからの道のりは長いと思うが、試行を続けていく私たち教会のための祈って欲しい。世界の兄弟姉妹たちと経験を分かち合うことによって、益となるような変化のために、神の良き僕となるよう、共に働くことが出来ることを信じている。
南西ドイツ宣教会
ウルリケ・シュミット=ヘッセ
総幹事代行、宣教局長
 日本基督教団は、モラヴィア教会や全世界二六のプロテスタント教会・宣教団体と共にEMS(エムス、南西ドイツ宣教会)というエキュメニカルな団体に加盟している。そのことにより教団とEMSは共に平和の実現に向けて協力し、結ばれている。EMSには月単位の祈りのサイクルがあり、祈祷課題を出し合って日々祈っている。毎月十八日には全世界が教団のために祈っている。またEMSが日本のキリスト者と密接に関わり協力できることを神に感謝し、宣教活動に総体的に取り組み、平和と差別のない地域コミュニティー作りに尽力する教団の上に神の祝福を祈る。
ドイツ福音主義宣教会
エックハルトマーゼ青年担当
 イエスは「すべての造られたものに福音を宣べ伝える」ことを私たちの目標であり義務であると語る。私たちは、日本基督教団がこの目標と義務をこれからも続けていくことを願っている。またイエスを通して神はすべての人々、すべての被造物に対し、愛とコミットメントを示された。それを伝えるこの一つの仕事をドイツ、日本、そして世界中において共に担っていきたい。ドイツにおける私たちの状況は変化している。何世紀にも渡り、キリスト教が唯一の宗教だったが、今や様々な宗教がみられる。それ故に、ミッションの教会として出発した時から異教徒の環境の中で福音宣教に励んできた皆さまの経験から学べることを強く願っている。
ミッション21
ドリス・グロス東アジア担当幹事
 ミッション21の者が日本基督教団総会に出席するのは初めてのことであり、多くのことを意味する。特に今年はミッション21と組織は異なるが、同じスイスのスイス・プロテスタント教会連盟(SEK)と日本基督教団が宣教協約を結んで二〇周年に当たる年である。万民が平和と正義を享受すべく、またヨハネ福音書で「わたしが生きているので、あなた方も生きることになる」と語った主イエスの真理を体験できるよう、私たちは福音宣布(御言葉)と社会福祉(行い)との橋渡しに努力してきた。
 ミッション21は教団のパートナーとして、教団のために祈りと連帯を保証するものである。
ドイツ福音主義教会
エリザベート・ヒュプラー・梅本
ドイツ福音教会牧師
 ドイツのヴィッテルベルクで、二〇一七年に迎える宗教改革五〇〇年記念祭に向かって私たちは、「キリストのみ」「聖書のみ」「信仰に依ってのみ」の信条に従い生きよというマルティン・ルターの呼びかけを再び聴いた。改革派教会として、私たちはこの基本的な信条を常に尊守しなければならないという思いを強くさせられている。又この信条を土台として、私たちの諸教会間にあるフェローシップを神に感謝する。東アジア及びヨーロッパの教会として、それぞれの現状の中で、社会正義と平和のために最大の努力を続けるにあたって、主イエス・キリストが主及び福音の真理への信仰を持ち続ける力を与えて下さることを祈る。
在日大韓基督教会
パクスギル総幹事
 一九八四年二月八日に在日大韓基督教会と貴教団との間に宣教協約が締結され、二四年以上もの年月が流れた。また私たち在日大韓基督教会は、今年、宣教一〇〇周年を迎え、神の導きと恵みに感謝しながら、新しい宣教の二世紀目に向かって、日本社会のすべての人々と共に、キリストにある新しい希望を抱かせる教会となるために力を注いでいる。
 またエレミヤ書29章にあるように、自分たちが住む地の平安のため祈り、行動することが、ディアスポラとしての私たちに与えられた使命であると信じている。これからも、両教会がその宣教協約の精神に立ち返りつつ、連帯を強めていくことができるよう願っている。
日本キリスト協議会
興石勇議長
 主イエス・キリストは私たちの間に「和解」の実現をもたらして下さった。しかしキリストの和解の務めを担うよう召されたキリスト者は、必ずしもその召しに相応しくない者であり、自らの対立抗争に加担するかもしれない弱いものであることは、歴史が示すところである。それにも関わらず、私たちキリスト者がキリストによる和解の職務を遂行するよう期待されているのだとすれば、わたしたちはどのようにその働きを担うことができるだろうか。このような挑戦に皆さまと一緒に向き合いたいと切に願うものである。
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