去る六月二七日、二八日、教団会議室において、礼拝をもって委員会が始められた。礼拝は前総会期から踏襲されている。上地武委員がマルコ福音書一章一四、一五節から、忘れ去られている地域への主イエスの働きかけに学びたい、と奨励。主な協議・決定事項は下記のとおりである。
一、日本キリスト教社会事業同盟(以下、社事同)の「実情と展望」を学ぶ。社事同から推薦されている小森宏委員が発題。
六月一六、一七日の一泊総会で役員改選があり藤田基理事長が退き新理事長に稲松義人氏(小羊学園理事長)が就き、小森宏総幹事の後を平井章氏(十字の園理事長)が引き継ぐ。
検討が続けられてきた「将来構想」について紹介がなされた。国の社会福祉政策が措置から契約へと変化し、キリスト教社会事業の意味が新しく問われており、教会との連携、クリスチャン・ワーカーの養成が課題となっている。商業主義、利益誘導ではなく、キリスト教精神の実践としての社会事業となっていかなければならない、と結ばれた。課題を共有したい。
二、教団社会活動基本方針に関して。かつての「再検討」議論と、その終結に際してなされた一九六六年「基本方針」取り扱いについての常議員会決議があいまいであり、当該委員会としては前総会期より方針を模索している。張田眞委員が発題、議論の土台を探った。
三、ハンセン病を巡る問題の最新状況について。「違憲国家賠償訴訟」と「検証会議」に関わってこられた難波幸矢委員が発題、理解を深めた。
四、救援募金等について。三宅島関連、アフリカ救援、インド洋大津波被災救援が継続されるが、他の救援募金(アフガン難民、イラク、イラン大地震、三陸南地震、十勝沖地震、新潟豪雨、新潟中越地震、二〇〇四年台風被害、台湾台風被害)を終結することとした。新潟県中越地震救援金も〇五年三月末現在四三〇〇万円余の募金が寄せられたが、未送金分を関東教区に渡して終結する。今後は、教団で取り組みが始められた会堂再建募金へと移る。
五、その他、エネルギー・環境・原発問題に鑑み教会での太陽光発電設置奨励の可能性や、憲法と教育基本法をめぐる問題と沖縄基地問題を取り上げて学ぶことなどが話し合われた。
(張田眞報)