六月二〇日~二二日、アジアセンターODAWARAで、第一九期第七四回、全国教会婦人会連合中央委員会が行われた。
今回の委員会は、第一九期第一回であり、選挙が行われた。委員長に清水操氏(神戸栄光)が再任され、常任委員、各小委員などが選出された。
第一九期中央委員会は「教会の枝として、明日の宣教を担う-ヘブライ人への手紙を学びつつ-」を主題に、「主体をかけて共に聖書に聴く」「連帯する教会婦人」などを活動方針として掲げて行われた。
大きな課題として取り上げられたのは、現代女性の立場や価値観の多様化、それに伴う教会における「婦人会」の在り方の変化であった。
各教区からの報告、特に欠席した教区からの報告にも「性別で会を分けることの疑問」「婦人と呼ばれることへの女性の抵抗」に触れたものが多く見られた。また女性が働くことが当たり前になってきた社会では、従来通りの活動を行うことが難しくなってきており、教会内での奉仕者の減少、後継者不足の問題が挙げられた。それを受けて、これからの活動、組織の見直し、小委員会同士の連携など内部の在り方の見直しなどが課題とされ、「21世紀に向ける歩み」の重要性が確認された。
教団内にあっては「宣教委員会を側面から助ける自主活動団体(教規41条④)」であることを再確認し、教団との連帯の中で宣教に仕えるために、各個教会、各教区での在り方に留まらず、全体としての在り方が議論された。しかし一方では「教団に声が届かない」という声も聞かれた。「婦人会」という在り方に対する疑問から欠席した教区や、「日本基督教団と距離を置く」とした沖縄教区について、「痛みを持って受け止める」と報告があり、「教団、教会の課題は、教会に集う婦人会の課題であり、一人一人の課題である」として、呼びかけ続けていくとされた。
後継者の育成について、「青年会が衰退し始めた時期に、『最近青年会が少ない』と、他人事のように思っていた」「婦人会の中でしか物事を見ていなかった」「青年が減るということは、将来の教会の担い手が減るということ。それを思わずに自分たちのことだけを見ていた」という反省がなされた。「青年を育てることは、教会の未来を育てること」とし、青年層の育成について海外ミニストリーなどとも協力、広く関わる姿勢を見せた。
「新しい時代の中で、婦人会は曲がり角に立っている。ここを原点とし、聖書に導かれて再出発する」ことを確認し、会が閉じられた。
(辻順子報)