六月二〇日〜二二日、第一一回外登法問題国際シンポジウムが北海道・夕張で、「戦後=解放後六〇年、日韓国交から四〇年-21世紀東アジアの和解と共生」を主題に開催された。
韓国基督教教会協議会(NCCK)人権委員会、韓国教会在日同胞人権宣教協議会、外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ教)、日本キリスト教協議会(NCCJ)在日外国人の人権委員会の四団体が共催して行ったシンポジウムには、韓国教会から二一名、日本・在日教会からは各教派・団体および各地外キ連の代表者三七名の参加者があった。なお、今回韓国カトリック教会司教協議会・正義と平和委員会から二名の正式参加が実現し心強いことであった。韓流ブームに逆流現象がある中、予想を越えた韓国教会の参加に「継続は力なり」を実感した。
シンポジウムに先立ち、林炳澤(イムピョンテク)さん(日本の戦後責任を清算するために行動する北海道の会)の案内をえて、夕張炭鉱の跡地をまわる現場研修を行った。一九三九年から日本による朝鮮人強制連行が始まるが、その中で最も多くの人たちが連行された先が北海道であり、その中心が当時炭鉱町だった夕張であった。今、夕張の人口は最盛期の十分の一である。
開会礼拝「和解と共生の道」/在日大韓基督教会朴寿吉(パクスギル)総幹事、基調報告/外キ協秋葉正二事務局長、聖書研究「なぜ『外国人が暮らしやすい社会は日本人にも暮らしやすい』か」(エレミヤ七・一~一五)/古賀清敬牧師、主題講演/香山洋人司祭・金景南(キムギョンナム)牧師、分団協議、全体協議、共同宣言採択、閉会礼拝「義は国を高める」/李明男(イミョンナム)韓国教会在日同胞人権宣教委員会委員長。現場研修、札幌市アイヌ文化交流センター「札幌ピリカコタン」を訪ねた。〇六年「第一二回外登法問題国際シンポジウム」を韓国で開催する。
(柴田作治郎報 小樽望洋台教会牧師・北海道外キ連)