第61回沖縄教区定期総会は五月二八、二九両日、沖縄キリスト教センターに正議員四六名中、開会時四一名が出席して開催された。
総会は、四年連続で教団問安使を拒否したが、傍聴席には他教区からの代表・個人も多かった。
議長選挙は、三回目の投票で有効投票の過半数に達し、知花正勝氏(与那原)が、 二三票を獲得(投票総数四三、無効一)して当選。知花新議長は、「私に対する批判票の存在することをきっちりと受け止めて、協力出来る一致点を探して行きたい」と所信を語った。
副議長も同様に三回目の投票で具志堅篤氏(読谷)が二二票を獲得(投票総数四二、無効一)して選出され、正副議長は四年振りに新しくなった。書記は、芳澤信氏(真和志)が二年振りに新たに選任され、結果三役全員が入れ替わった。
二日目午後の教団総会議員選挙議案では、「第35回教団総会議員の選出を行わないことを承認する」との常置委員会提案議案を巡って、白熱した論議が展開された。「距離を置くことで何が生まれるか。選挙を行い、出席するか否かは、選ばれた人が決めれば良い」「常議員に選ばれた時、教区の70%の人から反対されたが、沖縄以外の人達から選ばれた責任があり、常議員会へ出席したことは間違ったとは思っていない。しかし、今回常置委員として議案に反対しなかったのは、今は自分たちの足場を固める時期だと思うから」「選出を行わないことで、全国の諸教会に沖縄の状況を分かって貰うことは大切」「距離を置くのでなく、むしろ引き寄せて沖縄の立場を語るべき」「距離を置くことは関係を断つことではない。沈黙も大切な情報の発信となる」「こういう議案の出ること自体が異常だが、将来教会の在り方を問う特設委が作業中であることを考慮し、今回だけ、選出を行わないことに同意する」など様々な意見が開陳された。
一時間半近く、今総会で最も時間をかけ、丁寧に行われた討論の後、挙手採決で、三五人中二五人の賛成で承認され、34回総会に引き続き、教団総会議員の選出は行われなかった。
「沖縄にある将来教会の在り方を検討する特設委員会」は、任期を二年延長する議案が提出された。平良修委員長は、「期待したほどに論議が展開しなかった。教区執行部とも距離を置いて論議を進めたい。07年総会に第一回答申を、08年に教団との関係の在り方を示す答申を出したい」と報告した。これに対し、「これ以上任期を延長しないで欲しい」「答申後、諸教会がどう対応するかは別の問題」などの意見が出たが、賛成多数で承認した。
04年総会以来、教区の大きな懸案となって来た沖縄キリスト教センター問題では、「事業を当分の間継続する」議案が提出された。宗教施設の性格を鮮明にして、許される範囲の事業を継続しようというもので、「常置委員会がセンターの自己資金での運営が不可能であると予想した場合、速やかに事業を停止する」との条件の付いた議案を賛成多数で承認。教区借入金二九八〇万円の返済を当分の間猶予する議案も承認した。
常置委員選挙結果。
【教職】村椿嘉信(石川)、名嘉隆一(コザ)、小倉隆一(平真)(推薦)【信徒】糸洲のぶ子(宜野湾)、仲里佐代子(首里)、上地武雄(読谷)
(永井清陽報)