謝儀保障受給の見直し
福島純雄
当教区では、謝儀保障制度が始まって十数年が経過しているが、最近その問題点がいよいよ明らかになってきた。それは一言で言うと、受給教会が固定化し新しく生じる受給の必要に全く応じることができない点である。謝儀保障が受給できれば教師を招聘できるのに、という教会が少なからずあるが、残念ながらその希望に応えることができないでいる。またこれも少ない数ではない教会で、公的年金などをいただいておられるがゆえに、謝儀保障を必要としない教師をお迎えしているが、これとていつまで続けることができるか、まことに心もとないのである。
そこで今総会での協議会で、謝儀保障受給の在り方をこの一年かけて見直してゆくことを協議したところである。
見直すといっても、どういう観点から見直すのかが難問である。特に現在受給されている教師と教会にとっては切実な問題になる。要は、その地域に生きる信徒の皆さんの礼拝生活を支え、かつ伝道力を持つ教会を作り出す、という観点から、その地域や地区の方々自身に、どの教会に教師招聘が不可欠かを十分に協議していただく事を考えている。たとえ信徒が数名しかいない教会であっても、その地域の信徒の方々にとって、また伝道にとって、そこに牧師がいる事が不可欠と皆が考えるなら謝儀保障を支出してゆこうという考えである。謝儀保障ではなく、宣教共働支援金というような名称に変えることも必要かもしれない。(東北教区総会議長)