第34総会期第六回宣教委員会(今総会期最終)が九月十九~二〇日、教団会議室で開催された。開会礼拝を岩﨑隆委員長が担当し、エフェソ書第2章19節以下22節に基づき、「能力でも財力でもなく、主イエス・キリストを頭とするのが教会である。日本基督教団は、キリストという、かなめ石によって支えられている」と力強く語られた。委員会は常設専門委員会、全国教会婦人会連合等の報告を受け、協議に入った。
協議事項として、まず「障害者差別問題小委員会設置継続に関する件」を扱い、一同異議なく可決した。但し「障害者差別と取り組む活動者全国交流会」開催のための資金繰りを巡って、勝山健一郎担当幹事に今後支障なく開催できる運びを確認し申し送ることとした。
協議の主要事項として、「聖書注解書の刊行に関する件」を扱った。本件は、一九八八年の天皇代替わりを巡り、当時の常議員会で「いま宣教を考えるための聖書注解書」及びこれに関連する基本図書を宣教委員会で発行することを決議し、結果として三冊の注解書を発行したものの、そのあり方を巡って聖書注解書刊行委員会(32総会期まで)との折衝を継続してきたものである。宣教委員会としては、旧刊行委員会が宣教第一資金からの借入金(四〇〇万円)を完済していること、在庫処理(旧刊行委員会保管分は同委員会が、宣教委員会保管分は宣教委員会が其々処分する)、菅澤邦明氏が保管中の貯金通帳は同氏が宣教委員会に返納する(委員会当日は未着。実質的には貯金通帳が返納された段階で全ての刊行事業は終結する)、そして宣教委員会として「聖書注解書に関するまとめ」(九月二〇日付)を発表することとし、案文を精査確定し、この件に関して一応の終結とした。その「まとめ」の末尾には次のように記されている。「最後に、この事業は結果として、賛同者や出資者の期待を裏切ることになり、これらの関係者に多大な迷惑をかけることになった。しかし、同時に当委員会に大きな教訓も残した。それは、今後当委員会の名称で一切の事業と称するものを行うべきではないということである」。
(藤田義哉報)