みんなちがって、みんないい
亀岡 顕
東京教区に於いて信仰理解、教会の姿勢、宣教のあり方が激しく対立し合った70年代以降、北支区は一貫して、「伝道を教会形成と結びつけると同時に、教会の社会に対する預言者的責任を視野に入れた」宣教活動を重視しています。支区内にはこの姿勢に対する異論もあります。これからも宣教理解について開かれたかたちで論議を重ねていきます。その際、従前の通り、常に自らを相対化しようと努め、「キリストにならい、違いをよろこび、受け入れ合」っ(讃美歌21・416⑤)て、お互いに育てられていくことを大切にしていきたいと願っています。
合同教会である日本キリスト教団にはいろんな理解や考え方が流れ込んでいます。それらの多様性・豊かさを宣教の諸課題への取組に活用すべきではないでしょうか。
今、北支区内にある五三の教会・伝道所の信徒、教師たちに求められているのは、それぞれの信仰について理解し合いながら、〝イエスにとらえられて生かされている恵みの現実に相応しい生き方〟を各自の証しの生活、宣教の現場で実践・具体化していくことであり、その進め方や重点の置きどころは違っていても、「みんな御業の前進のために用いられている」と信じ、認め合うことです。
さらに、教会が置かれている地域の課題や住民のニーズに近隣のいくつかの教会が共同しながら取り組んでいく〝新しい宣教のあり方〟の必要性・可能性についても模索していきたいと思っています。 (東京教区北支区長)