【4940・41号】社会事業奨励日メッセージ

社会事業奨励日メッセージ

以前、リューベックに住んでいる知人を訪ねた時、ヨーロッパで最も古い病院の建物があるというので案内してもらった。当初は貧しい人たちのための福祉医療が行われ、後々介護施設や老人ホームといった性格を強めていったとのことであるが、院内病室はすべて個室となっており、恐らく時代を前後して流行したであろう疫病への対策にも有効であったように感じた。その場でどのような治療がなされたのかは知る由もないが、当時の医療スタッフは心を込めて(時に命がけで)患者と向かい合っていたはずである。

現在私が勤めている病院(教団の社会事業団体の一つ)は緩和ケア専門病院として48床が稼働しており、そのほとんどが個室となっている。とはいえ、このコロナ禍の状況で、もし病院スタッフや関係者が外部で感染リスクを負ったら高齢者が多いだけに深刻な事態となり、病棟閉鎖は免れないであろう。その緊張感は途絶えることがない。病院に限った話ではなく、高齢者を抱える介護関連施設では同じようにリスキーな状況のもとにある。そこに勤める職員は毎日の検温やマスクや消毒といったことに神経を使い、これまでの業務の中での生き生きとした対応が制限され、もどかしさを感じ、苦悩していることだろう。病院施設関係者はコロナ禍の社会の中でいわれなき差別を受けることもままあることがよく報道されるが、実際の苦労苦悩は絶え間ないことを感じる。

全国にある社会事業関係施設は歴史的にも社会情勢の中でこれまで多くの苦悩を背負ってきた。キリスト教関係施設であるがゆえに、差別や迫害を受けることもあった。けれどもそうであるがゆえにその働きを背後で支えている教会の仲間たちがおり、その祈りに支えられてきたこともまた事実である。今後、コロナ禍によって人と人との隔たりが物理的距離となる状況の中で、人と人とを結ぶ精神的な(信仰的な)つながりが強められていくことを、また社会事業団体と教会の絆が強められていくことを願ってやまない。

今年も12月第1主日の「キリスト教社会事業を覚えて祈る日」を迎える。教育・医療・福祉などさまざまな分野においての社会貢献に感謝をするとともに、これからの時代に、心を込めたその大切な働きを世に知らせ、多くの人々に分かち合っていただきたいと願っている。キリスト教社会事業に関わるすべての方々の働きに共に祈りを合わせていきたい。

2020年12月6日 第41総会期日本基督教団 社会委員長 森下 耕

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