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これらのことの後で、主人の妻はヨセフに目を注ぎながら言った。「わたしの床に入りなさい。」
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しかし、ヨセフは拒んで、主人の妻に言った。「ご存じのように、御主人はわたしを側に置き、家の中のことには一切気をお遣いになりません。財産もすべてわたしの手にゆだねてくださいました。 この家では、わたしの上に立つ者はいませんから、わたしの意のままにならないものもありません。ただ、あなたは別です。あなたは御主人の妻ですから。わたしは、どうしてそのように大きな悪を働いて、神に罪を犯すことができましょう。」
- 彼女は毎日ヨセフに言い寄ったが、ヨセフは耳を貸さず、彼女の傍らに寝ることも、共にいることもしなかった。
- こうして、ある日、ヨセフが仕事をしようと家に入ると、家の者が一人も家の中にいなかったので、
- 彼女はヨセフの着物をつかんで言った。「わたしの床に入りなさい。」ヨセフは着物を彼女の手に残し、逃げて外へ出た。
着物を彼女の手に残したまま、ヨセフが外へ逃げたのを見ると、 彼女は家の者たちを呼び寄せて言った。
- 「見てごらん。ヘブライ人などをわたしたちの所に連れて来たから、わたしたちはいたずらをされる。彼がわたしの所に来て、わたしと寝ようとしたから、大声で叫びました。 わたしが大声をあげて叫んだのを聞いて、わたしの傍らに着物を残したまま外へ逃げて行きました。」
- 彼女は、主人が家に帰って来るまで、その着物を傍らに置いていた。 そして、主人に同じことを語った。「あなたがわたしたちの所に連れて来た、あのヘブライ人の奴隷はわたしの所に来て、いたずらをしようとしたのです。 わたしが大声をあげて叫んだものですから、着物をわたしの傍らに残したまま、外へ逃げて行きました。」 「あなたの奴隷がわたしにこんなことをしたのです」と訴える妻の言葉を聞いて、主人は怒り、 ヨセフを捕らえて、王の囚人をつなぐ監獄に入れた。ヨセフはこうして、監獄にいた。
- しかし、主がヨセフと共におられ、恵みを施し、監守長の目にかなうように導かれたので、 監守長は監獄にいる囚人を皆、ヨセフの手にゆだね、獄中の人のすることはすべてヨセフが取りしきるようになった。 監守長は、ヨセフの手にゆだねたことには、一切目を配らなくてもよかった。主がヨセフと共におられ、ヨセフがすることを主がうまく計らわれたからである。