【4735号】人ひととき 成井 透さん 真理を伝える課題と向き合う

1932年生まれ。79歳。玉川教会員。

小説『夢の中の狂宴』(『たね』39号所収)で、2010年度全作家文芸時評賞を受賞した。「物語によって真理を伝えたい」という課題を自らに課しつつ「キリスト者以外に認められるキリスト者の文学」を目指してきた。今回の受賞は、その目標達成に関わる出来事だ。

青山学院大学卒業後、石油会社に入社した。三重県四日市で勤務していた時、公害問題が起きた。8百人が死亡し、大気汚染とぜんそくの因果関係が裁判で争われたが、その過程で、被害者の苦悩や利潤のみを追求する企業姿勢を知り、小説『透明な霧』を発表。結果、信仰的な決断をもって退職。その後は、外資系の物流会社に移り、海外出張で多忙の傍ら、それでも、創作活動は続けてきた。
四日市時代に、佐古純一郎の講演を通して「たねの会」と出会う。椎名麟三を中心とした、数少ない、日本におけるプロテスタント作家たちの集まりだ。椎名から「文学をやる人が少ない。やってみろ」と促された。
全作家協会における選評に「イデーにおいて傑出している」とあった。リアリズムに対比して「イデーがあってストーリーがある」というのは、「たねの会」のもっている方向性でもある。「父なる神」のイデーを失わない点で、遠藤周作ら日本のカトリック作家とは一線を画する。しかし、これが、日本におけるプロテスタント文学の確立につながらない要素である。退職後、15年間、日本聖書神学校で「日本人とキリスト教文学」の講師を務めたが、今でも、椎名の継承は課題としてある。
1957年、三崎町教会で山北多喜彦牧師より受洗。胃がんを患い、回復するも、残された時を意識するようになった。
昨年「たねの会」は50周年、今年、椎名生誕100年。韓国のプロテスタント作家たちとの関わりの中で、カトリックであった安重根を取り上げた小説に取り組む。歴史認識を乗り越える福音の力を信じて。

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