「好き/嫌い」だけで決めていいの⁉
〜排外と分断の時代に尊厳を〜
第36回全国キリスト教学校人権教育セミナー(全キリ)が8月11、12日、カトリック麹町聖イグナチオ教会信徒会館(東京)を会場に開催され、全国から約100人が参加した。教団からは部落解放センター主事と在日韓国朝鮮人連帯特設委員会の本城勇介委員が参加した。少子化と競争のなかで教育現場が効率や成果を優先しがちな今こそ、学校が「いのちの尊厳・世界の平和・人権」を堂々と掲げて歩む場であり続けたいとの願いが、主題設定の背景にある。
初日は高橋睦子さん(幼きイエス会会員)による開会礼拝に始まり、上智大学国際教養学部教授の中野晃一さんが「若い人たちに届けられるか愛と尊厳と平和のメッセージ」と題して講演。反戦平和・護憲行動を主催する若者たちと連携しながら活動する立場から、不安と猜疑心をあおる政治のもとで希望をどう若い世代と分かち合うかを語った。続く聖書研究では、ルーテル学院大学・神学校と農村伝道神学校で聖書関連の授業を担当する安田真由子さんが、「規範を問い直す聖書のクィア・フェミニスト批評」と題し、男性中心・異性愛中心の規範を聖書解釈や学校教育が強化してきたのではないかと問うた。
二日目は5つの分科会が設けられた。①人権問題としてのハンセン病問題〜教育が問われるもの、②分断と憎しみをのりこえる教室、③差別しているのは「差別者」だけじゃない〜無知・無関心とインターセクショナリティに焦点をあてて、④生き延びるためのラップ・ワークショップ、⑤歩く分科会〜お肉の情報館・産業教育資料室きねがわの見学。二日目の午後は、作家の石井光太さんがいじめや不登校を取材してきた経験から、「なぜ子どもたちは傷つけ合うのか」と題して講演した。派遣礼拝(報告者担当)で終了。
三日目、オプションで国立ハンセン病資料館見学・国立療養所多磨全生園訪問のフィールドワークが行われた。30名を超える初参加者があり、学びと共に新たな出会いが与えられたセミナーであった。(上野玲奈報)






