月の最後の日曜日、礼拝の開始前に受付で出席者に挨拶をしていると、3名の中学生が入って来た。私は、キリスト教学校の生徒だろうと思い聞くと、「違います」と答えた。詳しく聞いてみると、少し距離のある公立中学校の生徒だと分った。
「礼拝は初めてでも出席できますか」と聞かれたので、「もちろん大丈夫」と答え、礼拝堂へ案内した。聖書や讃美歌を開く時戸惑っていたが、近くに座った人のサポートで、礼拝を一緒に献げることができた。
礼拝の後、少し話すことが出来た。なぜ教会の礼拝に出席しようと思ったのか聞くと、「映画で、教会の礼拝の姿を見たので、一度経験してみたいと思った」と答えた。私が「礼拝に出席してどう思った」と聞くと、明るい笑顔で「新鮮な経験でした。感動でした」と答えてくれた。吹奏楽部の彼女たちが、帰る前にパイプオルガンの前で写真を撮っている姿を見ながら、いろいろと考えさせられた。
彼女たちが直ぐに教会に繋がるということはないかもしれない。けれども、キリスト教と全く関わりがなかった彼女たちが、礼拝を経験した事実は、心に残り続けるのではないかと思わされた。彼女たちの姿を通して、現状に絶望せず、「時が良くても悪くても」福音の種を蒔き続ける、教会の使命を再確認させられる日曜日となった。
(教団総会書記 黒田若雄)






