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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5028号】共に祝うクリスマス(2面)

2025年1月25日

北陸学院中学校・高等学校×石川地区共催「市民クリスマス」 《石川県》

神の愛に満たされて行われている地域の伝道

 石川県金沢市で来年、創立140周年を迎える北陸学院中学校・高等学校と日本基督教団石川地区との共催で、毎年、地域住民のために開催されるクリスマスの集いがある。今年で41回目の市民クリスマスが12月19日午後6時30分より行われ、北陸学院グロリアチャペルの会堂内には465名が集った。

手作りのステンドグラス

 案内チラシには生徒の手書きで絵が描かれ、生徒たち手作りのステンドグラスが校舎の窓辺に飾られ、学内は淡い光で照らされる。静かなチャペルに、讃美歌「久しく待ちにし」のハンドベル演奏が響き渡り、開始された。生徒たちの無言の降誕劇に聖歌隊、ハンドベル、フルートやクラリネット、バイオリンなどの管弦楽アンサンブルの賛美が堂内いっぱいに響き渡る。これをリードするのが、聖書朗読を暗唱して担当するナレーター。学校礼拝で使用している聖書協会共同訳聖書である。

 第1部は預言、第2部は受胎告知、第3部はベツレヘムへの道、第4部は天使と羊飼い、第5部は東方の学者。折に触れて、会堂内の一同で讃美歌が歌われる。

 ヘンデルのメサイアを男子学生が独唱し、イザヤ書9章1節、5節の預言から降誕劇が始まった。スポットライトが点り、預言者イザヤが現れる。緊迫感に満ちた舞台は、既に救い主がお生まれになった聖書の世界である。そののちすぐにイザヤ書35章が朗読される。

 41年間、開催されてきた学内でも地域でも、伝統的なクリスマス行事。その中で、石川地区の教会は献金で支え、メッセンジャーとして説教者を送り込んできた。今年は金沢元町教会の松原望牧師が「大いなる冒険がはじまる」と題して、御言葉を

語った。

 2024年、北陸学院は能登半島地震被災地の支援活動に特に力を入れた。ハートフルな活動をしよう、とプロジェクトを立ち上げ最先端を歩む。

 市民クリスマスも、神の愛に満たされて地域の伝道と教育が行われている証であり、感謝である。(内城 恵報)


山梨県教会一致懇談会「山梨県民クリスマスの集い」 《山梨県》

讃美とオルガンの音色を通して

 山梨県では山梨県教会一致懇談会という教会一致のために祈る超教派の交わりが1968年に設立され、現在に至るまで活動がなされてきた。各教派からの教職・信徒により世話人会が組織され、運営されている。

 その働きの一環として毎年「山梨県民クリスマスの集い」が開催される。今年は12月14日、山梨英和中学・高等学校グリンバンクチャペルにて、大平健介氏(聖ヶ丘教会)を招き、クリスマス・オルガンコンサートを実施した。当日まで何人来場するかわからなかったが、205名ほどの人々が駆け付け、第1部の一致懇談会聖歌隊による讃美、第2部大平氏のオルガン演奏に聞き入った。

 大平氏は「オルガンを通して教会を元気にしたい。音楽による伝道の可能性は非常に大きく、この道を拓きたい」との熱い志のもと活動されている。

 その演奏は技術が圧倒的に優れているというばかりでなく、霊的な深みがあり、聴いた会衆の感動は大変大きなものだった。オルガン曲の中に福音のメッセージが込められており、それがこんなに魂を揺さぶるものであること、教会と関わりのない人にも響くものであることを実感した。

 オルガンとオルガニストの歴史やあり方について演奏の合間に語られた。オルガンにはそれぞれ、土地に根差した「土着性」と言える個性があり、オルガニストは旅をしながらオルガンと出会い、その持ち合わせている個性と力を引き出す、という。主イエスがタラントを僕たちにあずけ、それで商売をさせたが、タラントの可能性を引き出した者と、土に埋めた者のたとえ話(マタイ25章14節以下)を思い起こした。私たちは身近に与えられている教会音楽やオルガンという宝のポテンシャルをどこまで伝道のため生かしているだろうか。讃美とオルガンの音色を通して待降節にふさわしい黙想へと導かれた。(齋藤真行報)

第2部のコンサート


京都キリスト教協議会「平和を祈る  クリスマスキャロルナイト」 《京都府》

教会や団体の枠を超えて

 京都キリスト教協議会(略称KCC)は、1957年に創立された京都府南部地域の教派を超えた教会および関係団体の集まりです。

 2024年12月20日の夜、日本聖公会聖アグネス教会および平安女学院中学校高等学校アグネスホールを会場として、クリスマスキャロルナイト2024が開催されました。本イベントは、クリスマスキャロルナイト2024実行委員会が主催し、事務局を京都YMCAが務め、KCCの後援により実施されました。

日本聖公会アグネス教会で

 京都YMCAと京都YWCAの会員・スタッフ、日本基督教団の牧師・教会員、そしてキリスト教主義学校の生徒たちで構成された実行委員会が「地域の人々が幅広く参加し、教会や団体の枠を超えてクリスマスをお祝いする」という趣旨のもと企画を進めました。そして、地域全体に向けて広く案内しました。

 当日に体調不良などによる多くのキャンセルがあったことは残念でしたが、京都YMCA、京都YWCA、京都市内の教会関係者、そして一般の参加者103名が来場しました。イベントは平安女学院中学校高等学校コーラス部およびハンドベル部による演奏で幕を開け、その後、礼拝が行われました。説教は在日大韓基督教会京都南部教会の新井由貴牧師が担当しました。礼拝後には、京都大学交響楽団(京オケ)による弦楽四重奏が披露されました。聖歌隊は、日本基督教団の教会員、YWCAの会員やコーラスグループ、YMCAのスイミング・体操クラス参加者とその保護者や日本語科の卒業生などで構成され、当日まで練習を重ねました。伴奏は日本基督教団教会のオルガニストが担当しました。

 参加者からは、次のような感想が寄せられました。「初めて教会に入りました。歴史ある教会で、重厚なパイプオルガンの荘厳な伴奏に合わせて歌われた賛美歌『諸人こぞりて』が高らかに響き渡り、薄暗い教会内に響くその力強い音色に深く感動しました」、「貴重なパイプオルガンの音色や牧師さんの分かりやすいクリスマスのお話を聞くことができました。聖歌隊の美しいコーラスもあり、厳かな雰囲気の礼拝となり、クリスチャンではない私にも心に沁みるひと時となりました」。

 次回以降も、多くの皆様とともにクリスマスの喜びを分かち合える機会を続けていきたいと願っています。(藤尾 実/京都YMCA主事、柳井一朗/京都キリスト教協議会書記報)

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