コロナで落ち込んだ礼拝出席者数がなかなか戻らない、という教会は少なくない。高齢者が戻りにくいのは分かるが、礼拝堂に集まることに必然性や必要性を感じなくなっている人々が若い世代にも広がっている。
他教会員や求道者から、「ふだんはオンラインで礼拝に参加しています」とか「ネットで聖書を学んでいます」という話を聞く。同じ感覚で、どこかの教会の集会にも出てみる。そうした信仰生活に問題を感じているわけではなく、むしろそれは「ふつう」なのだという。
富士見町教会では2020年4月から、主日礼拝のオンライン配信を開始した。その時点では、今のような状況も想定はしたが、これほど早く「ふつう」になるとは思わなかった。おそらく他の教会でもそうだろう。
ネット上ではすでにインターネット教会、オンライン礼拝や聖研の類いが溢れていて、内容の充実したものもある。「教会に所属する必要があるのか」、「礼拝堂での礼拝に出席しなければいけないのか」といった議論もあり、「所属や出席は必ずしも必要はない」という勧めもある。これまで経験したことのないチャレンジを教会は受けている。
「沖へ漕ぎ出し、網を降ろして漁をしなさい」。主よ、お言葉ですから、ネットを降ろしてみましょう。沖へ漕ぎ出します。
(教団総会副議長 藤盛勇紀)