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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5019号】教区総会報告2024年度 2(1・2・3面)

2024年6月22日

教団総会に提出する議案を審議

九州・兵庫・西中国・中部・奥羽・京都


九州教区

教団総会に提出する4議案を可決

   第74回九州教区総会が、5月6〜7日、福岡中部教会を会場に開催された。開会時の議員数は229名中164名であった。

 初日、開会礼拝に続き、今年度より新たに着任した7名の教師の紹介がなされた。また、准允式が執り行われ、2名の受允者(金森一雄、草地賢太)があった。

 九州教区は昨年度末、総会副議長が任期半ばの転任となり、副議長不在の状態となっていた。今総会において残任期間を担う新副議長を選出することをあらかじめ常置委員会で決議していたため、副議長選挙が行われた。投票の結果、矢﨑和彦教師(福岡城東橋)が選出された。

 二日間を通して、今年開催の教団総会に提出するべく次の4つの議案、①日本基督教団「伝道資金規則」改定に関する件、②二種教職制度克服のため、議案「教憲9条を改正し、伴って関連教規条項を改正する」を、第43回日本基督教団総会に提出する件、③日本基督教団「教規」第61条等の一部を改正する件、④日本基督教団「セクシュアル・ハラスメントの防止等に関する規則」の見直しを求める件、が審議され、全て可決された。①〜③の議案については、過去数回に渡り教団総会に提出し続けてきたが、ほとんど審議されることなく、あるいは審議未了廃案となってきた。特に①の「伝道資金」については、沖縄教区不在の教団総会で決議され、交付申請しなければ受けることができない制度として始まったが、九州教区は当初より、成立過程への不義と制度上の問題から、交付申請はしないが負担金を納付する姿勢を取り続けてきた。今回の改正案は、元来の教区活動連帯配分金の精神に早急に戻し、沖縄教区を含む全ての教区において、計算式に応じた交付金が受けられるよう求める提案である。

 また、教区総会一日目の夕方に議員研修会が行われ、九州教区の新しい互助規則について、今回の議案でもある日本基督教団の伝道資金について、全体での協議がなされた。

 副議長選挙結果

【副議長】矢﨑和彦(福岡城東橋)

 教団総会議員選挙結果

【教職】日下部遣志(川内)、本多香織(瀬戸内)、矢﨑和彦(福岡城東橋)、戸田奈都子(川内)、多田玲一(福岡女学院)、青山実(名瀬)、長谷川渉(津屋崎)、日高伴子(直方)、藤原仰(延岡三ツ瀬)、佐藤真史(荒尾)、鈴木恵(福岡城東橋)、日下部克彦(大分)

【信徒】伊津見七生子(若松浜ノ町)、川端智絵(大牟田正山町)、小深田信昭(国東)、坂上剛(長崎馬町)、二田眞知子(福岡社家町)、鍬好美(門司白金)、東隆義(田川)、永二八州(名瀬)、黒木智(都農)、古田栄(八代)、湯元睦美(中津)、岸上浩(指宿)

(長谷川渉報)


兵庫教区

伝道資金制度の見直しを求めることを可決

 第78回/「合同」後55回兵庫教区総会が5月19〜20日に神戸栄光教会で、対面を中心としながらオンライン出席も含めて行われた。准允(2名)・按手(2名)式が行われ、二重教職制度の課題を皆で受け止める責任を告白しつつ、固定化された教師観を問われていることを覚えながら出席者一同の祈りをもって教師をたてた。上程された議案についてすべて可決され、法定議案以外では、教区互助制度に関する議案、「合同」問題に関する議案、「カルト問題特設委員会」設置に関する議案、教団伝道資金の見直しに関する議案などが上程されそれぞれ可決された。

 教区互助制度について、昨年度総会では謝儀保障制度実施において不足した資金を、使途の異なる資金より650万円借り入れることを決議した。兵庫教区ではこの資金の返済について、互助制度について繰り返し話し合いがなされ、2023年度の大きなテーマの一つであった。教区総会では一日目に協議会として若林一義議長より、兵庫教区における互助制度の歴史について発題がされた。二日目に「謝儀保障制度に関する件」が審議され、2024年度謝儀保障実施計画において必要となる2674万7106円の内、従来の献金活動も含め1636万3997円を献金運動によって集めるという旨が可決された。これに関連して、総会期間中には有志による献金活動がロビーなどで行われた。

 謝儀保障制度実施において、教団伝道資金を資金源の一つとして予算建てがされてきたが、「教団伝道資金制度の見直しを求める件」として、教団総会提出議案が可決された。本議案では現行制度を見直し、地域間格差などを考慮する決められた計算式で実施されることを求めている。

 沖縄教区の関連で、「合同」問題に関する議案が4件上程された。兵庫教区内では、様々な取り組みをもって「合同」問題や琉球弧の軍備拡大の問題で向き合うことが確認された。また、教団総会議案として「沖縄教区と『対話』を再開できるように、『合同』した一方の当事者である日本基督教団の問題性を認めるための話し合いを開始する件」を提出することも可決された。

 教団総会議員選挙結果

【教職】柳本和良(鈴蘭台)、松本あずさ(はりま平安)、大仁田拓朗(甲子園)、新堀真之(甲東)、柴田信也(兵庫)、上内鏡子(神戸イエス団)、森なお(加古川東)、山田雅人(甲南)、橋本直行(姫路)、若林一義(芦屋西)、桝田翔希(尼崎)、栗原宏介(岡本)、橋本いずみ(西宮一麦)

【信徒】柳あつ子(須磨)、有森和可奈(北六甲)、進藤啓介(東神戸)、橋本春雄(塚口)、笠水寿子(兵庫)、岡山泰典(神戸)、今井眞理(はりま平安)、北村大昂(豊岡)、林眞彦(鈴蘭台)、片山仁史(広石)、糸原由美子(神戸栄光)、小笠原務(東灘)、橘利昭(高砂)

(桝田翔希報)


西中国教区

「合同のとらえなおし」特設委員会設置を提案

 第73回西中国教区総会が5月21〜22日、カリエンテ山口(山口市)で正議員112名中86名の出席で行われた。

 議長は総括で、死刑制度廃止、戦争防止に触れた他、教団について常議員会が「教団の一体性」を掲げながらも「合同のとらえなおし」の停滞や「北村慈郞教師の免職処分」が教団を分断しているとし、教団総会への議案を用意した旨を報告した。

 梅原久美子教師(広島牛田教会)の按手礼が承認され、喜びと神の祝福の内に執行された。選挙前に「教団総会議員選挙と教区総会議長他の選挙時期の調整に関する件」が可決され、教区総会議長他の任期を今期に限って1年とすることで教区議長他と教団総会議員の選挙を隔年に行えるようになった。「日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしと実質化を推進する件」では「日本基督教団と沖縄キリスト教団との「『合同のとらえなおしと実質化』特設委員会」を設置する件」を第43回教団総会に提案することが可決された。同議案は「合同のとらえなおし」の検討と研究を行い常議員会に方策を提言する委員会(各教区より選出された17名で構成)を設置することを求めている。「北村慈郞教師に対する免職処分について再検討をする件」では「北村慈郞教師に対する免職処分について再検討する件」を第43回教団総会に提案することが可決された。同議案は北村慈郞教師に対する免職処分を手続きを含めてその妥当性を再検討するため、教団総会のもとに免職処分検討委員3名を置くとしている。

 三役選挙結果

【議長】小畑太作(宇部緑橋・宇部)、【副議長】鎌野真(福山延広)、【書記】海老原佳奈子(岩国・岩国東)

 常置委員選挙結果

【教職】向井希夫(広島流川)、石原等(三次)、西嶋佳弘(広島牛田)

【信徒】土井桂子(廿日市)、松尾登(山口信愛)、島村眞知子(推薦)

 教団総会議員選挙結果

【教職】小畑太作(宇部緑橋・宇部)、足立こずえ(広島主城)、後藤慧(広島南部)、隅野徹(山口信愛)、向井希夫(広島流川)、小片聡(福山東)

【信徒】吉本周代(防府)、

土井桂子(廿日市)、松尾登(山口信愛)、野口菊義(大島)、安冨俊雄(下関)、若林誠(広島)、田中睦子(山口)

(石原 等報)


中部教区

能登半島地震被災3教会の報告を聞く

 第74回中部教区総会が、5月21〜22日、金沢教会で開会時正議員197名中155名の出席で行われた。

 常置委員会報告の中で、加藤幹夫議長が「評価と展望(議長報告)」を報告。能登半島地震に関しては、教区のマニュアルに沿って初期・中期の対応をし、支援のための現地委員会を設置したこと、被災教会・伝道所と関係施設の支援と再建に用いる募金を開始したこと等を報告。また、教勢、財政に関しては、経常収入計が、10年ごとに約1億円ずつ減少していることを示しつつ、「一般会計、互助会計の低下が課題」と述べた。

 能登半島地震被災教会支援報告では現地委員会の松島保真委員長が、これまでの活動を報告、被災地の風景が全く変わらないまま、人々の思いが薄れつつある現実を指摘し、「覚えて祈り続けて欲しい」と述べた。次いで被災した3教会の牧師が報告。輪島教会の新藤豪牧師は、会堂の解体工事が始まる予定が半年後と復興が進まない状況を紹介した他、仮設の会堂で久しぶりに集まり聖餐を行うことができた喜びを語った。七尾教会の釜土達雄牧師は、2007年の地震の際に建て直した会堂・幼稚園が、この度、避難所として用いられ地域の人々を受け入れることができたこと等を報告。羽咋教会の内城恵牧師は、出張伝道地として牧会を担当する富来伝道所が3月から学生ボランティアの宿泊施設として用いられていること等を告げ「逆境の極みにおいて信仰が深まる。今こそ、傷ついた能登の人々に福音が必要」と述べた。

 教団問安使として網中彰子総幹事が挨拶した。「代務の教会が多くなっているが、教団からの働きかけがあるとありがたい」、「年度報告ABC表に男女別に記すことを無くして欲しい」、「信仰告白の文言を、分かりやすくするため、現代の言葉で書き換えて欲しい」等の意見が出された。

 2024年度宣教実施目標案に関する件を可決。「教区は、信仰告白と教憲及び教規の上に立ち、各個教会・伝道所に仕える。全体による助け合いによって主にある一致と交わりを求める」としつつ、「常置委員会が教区活動を再検討し財政の見直しを進める」等の取り組むべき目標が掲げられた。

 能登半島地震被災教会支援に関する件では、輪島教会、七尾教会、羽咋教会に関して、24年度負担金・助合伝道献金について全額相当の援助の他、改修と援助に向けての計画を進めること等を可決した。

 教団総会議員選挙に関する件では、教師11名、信徒11名の全数連記での投票が提案されたことに対し、7名連記とする修正案が出された。160名中30名の賛成により修正案は否決、全数連記での投票が行われた。

 教団総会議員選挙結果

【教職】加藤幹夫(阿漕)、小林光(熱田)、井ノ川勝(金沢)、横山良樹(半田)、松島保真(小松)、木下喜也(金城)、勇文人(富山二番町)、尹成奎(中川ぶどうの木)、佐藤誠司(福井神明)、小堀康彦(富山鹿島町)、地多政枝(松阪)

【信徒】杉下玲子(福井神明)、須田静代(名古屋中央)、本弘禮子(津)、村瀬明子(半田)、山本松子(紀伊長島)、竹内洋子(名古屋北)、谷幸二(富山鹿島町)、木塚尚文(金城)、井川英二(金沢元町)、西井淳(富山二番町)、大木博(尾陽)

(新報編集部報)


奥羽教区

教区長期宣教基本方針を可決

 第79回奥羽教区定期総会が5月21〜22日、奥羽キリスト教センターチャペルにて、正議員109名中、開会時83名の出席で開催された。

 冒頭の議長報告・常置委員会報告において、昨年発生した秋田豪雨災害について報告された。「秋田豪雨災害支援委員会」の活動と、寄せられた支援金について報告される中で、全国の諸教会・伝道所の祈りに支えられたことに対する感謝が分かち合われた。

 奥羽教区では10年ごとに「長期宣教基本方針」が策定されてきた。本来ならば昨年度が新たな方針の初年度となるところだったが、コロナ禍により、新方針案について教区内で共有・協議する機会を持つことが出来ず、前回総会において策定時期を1年延長する議案が可決された。今総会において「第7期教区長期宣教基本方針策定の件」が審議され、新たな宣教基本方針、主題「主と共に沖に漕ぎ出そう」が可決された。東日本大震災の痛みを負い、東京電力福島第一原子力発電所メルトダウン・爆発事故を経験してきた教区が、社会の分断と貧困、孤立、孤独の問題が一層深刻になっている時代にあって、「神と人とに仕える教会の使命を果たしていきたい(基本方針より)」との内容になっているものである。特に「共に歩むための新しい繋がりを生み出す体制を整える」こと、奥羽教区が長年宣教の課題として受け止めてきたことを継続的に担い続けることが目標として掲げられている。

 教団問安使として黒田若雄教団書記が挨拶した。質疑として、教団議長挨拶に資料として添付された「日本基督教団の全体教会としての一体性を確認する件」について、各個教会の自主性の観点から疑義が出されたほか、特に「地方」と呼ばれる教区の現状の中から多くの質問、意見が出された。

 教団総会議員選挙結果

【教職】小林よう子(八戸小中野)、松浦裕介(下ノ橋)、雲然俊美(秋田桜)、多勢眞(五所川原)、鈴木道也(花巻)、中西絵津子(脇本)、森分和基(宮古)

【信徒】遠藤清賢(江刺)、宮腰桂子(鷹巣)、菅生明美(奥中山)、上原惠(三本木)、秋田順子(青森)、魚住惠(内丸)、内藤和栄(土沢)

(松浦裕介報)


京都教区

負担金を大幅に下げる予算を可決

 京都教区定期総会を5月17日、18日、京都丸太町教会で開催した。開会時に議員141名中88名出席、二日目冒頭57名出席で成立した。

 総会運営で時間帯や食事・茶菓をコロナ禍以前の形式に戻しつつ、時間短縮のために、報告議事は報告朗読を省略して質疑応答から開始した。

 一日目冒頭の議長報告と常置委員会報告では、教区の教勢低下、教師のハラスメント、世界で続く戦争状況への対応、教区負担金減額の要望、教区組織や活動内容見直しなどが問われた。また教区総会での採決時に賛成反対だけでなく棄権を認める提案があり、議長は常置委員会で検討すると応じた。次に教団総会議員選挙、各部委員会・各地区報告、決算・監査報告を終えた。

 一日目夕に協議会1、2を実施した。協議会1は「教団財政削減の展望」と題して教団三役1名に陪席を要請し、黒田若雄書記が教区からの質問状への回答者として陪席して質疑に丁寧に応じた。教団問安使の派遣は教団の強権的姿勢への抗議として21年連続で今回も断ったが、教団との対論は協議会として従来からこうして続けている。協議会2は「コロナ禍の痛みを超えて〜教区・教会の財政の今後」と題して2教会の信徒・教師から発題を受けて協議した。

 二日目は2名准允式を執行後、以下主旨の建議2件を可決した。①出入国管理・難民認定法改悪に反対、②日本の軍備拡大の各種法案に反対。続いて次年度経常会計予算案を審議した。各教会の教勢低下を踏まえて教区負担金を大幅に下げる。そのため、教区各部・委員会・地区予算15%削減で予算全体を5%削減。さらに教区資金から「負担金軽減措置金」250万円を投入。こうした施策を今後5年程度継続したい。以上提案を可決した。次年度教区総会開催の件では、総会中に「アメリカンボード京都宣教百周年記念礼拝」実施を決議。米国合同教会の使者を招請して平安教会で行う予定。

 概ね以上で終了した。差し迫った課題が多々ある中で、何よりも「主がお入り用なのです」(マルコ11・3)と用いられる教区総会でありたい。

 教団総会議員選挙結果

【教職】横田明典(近江金田)、今井牧夫(京北)、小笠原純(平安)、浅野献一(室町)、入治彦(京都)、松下道成(洛陽)、平山正道(大津)、井上勇一(洛南)、鳥井新平(近江平安)、新井純(世光)

【信徒】谷村耕太(水口)、 谷本聰子(今津)、上田泰正(京都)、原田潔(大津東)、志賀勉(紫野)、永島鉄雄(草津)、上田佳子(大津)、澤田香織(京都葵)、井上直(洛北)、吉田一穂(室町)

(今井牧夫報)

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