幼稚園は教会の使命
八幡浜幼稚園園長・八幡浜教会牧師
森分 信基
八幡浜幼稚園は、愛媛県八幡浜市の最初の幼稚園として1925年に設立されました。信徒伝道者であった森分小稲伝道師の「八幡浜の幼子に教育を」との強い思いから始まりましたが、当時の幼子の大人から放っておかれた状況をどうにかしなければと考えられたのかもしれません。以来、主に与えられたかけがえのないこどもたちを愛しつつ歩んできました。
2009年4月、宗教法人であった法人を学校法人としました。経営的に限界を迎えていました。当時、教会の役員会では閉園する方向で考えられていましたが、苦しい話し合いを繰り返す中で「教会の使命を最後まで果たす」ことを知らされ、大きな方向転換をしました。この教会の決断が、「幼稚園は教会の使命」との現在の在り方を決定づけました。
2019年、耐震工事及び津波対策として園舎の建て替えを行いました。その設計の段階で共に暮らす地域の方々も避難できる園舎を建てることになりました。東日本大震災において、被災された宮古教会から設計士を紹介して頂くなど、大きな支援と影響を受けた事業でした。
2020年、認定こども園となり、保育事業も開始し、より幅の広いこどもたちを受け入れています。
同年、八幡浜教会との共同の働きとしてこども食堂を始めています。新園舎の屋上には津波の避難所として塔を設けています。そこに十字架をあえて設置しました。
教会の使命として、その恵みに基づいて、年齢的に、または社会的に小さい方々に仕える形で、幼稚園の働きをなしていきたいと願っています。