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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4995・96号】狭山要請行動(10面)

2023年4月22日

13のキリスト教諸団体が要請文を提出

 2月27日、キリスト者による狭山要請行動が行われた。午前中には、日比谷図書文化館大ホールで学習会があり、安田聡さん(部落解放同盟中央本部中央狭山闘争本部)から、「狭山第三次再審の現状と課題」と題する講演を聞いた。
 講演では先ず、事件当時、犯人を取り逃がした警察に対する非難が激しくなる中、被差別部落への見込み捜査が行われ、石川一雄さんが逮捕され、一か月にわたる拘留の中でなされた自白に基づき、逮捕から半年も経たずに死刑判決が出された流れを振り返った。
 また、その後の活動、特に「第三次再審請求」の経過について触れ、取り調べの際の録音が開示され、石川さんが無実を主張していたこと、証拠とされた被害者の万年筆のインクが、被害者が使っていたインクと元素が異なることなどが新たに判明したことを説明し、事実調べを行うことの重要さを強調した。
 講演に続いて、奥村豊秘書(日本カトリック部落差別人権委員会)が、13のキリスト教諸団体が名を連ねる、「要請文」を朗読。要請文では、狭山事件再審弁護団が請求する11人の鑑定人尋問と万年筆に関わる鑑定を速やかに実施するよう求め、加えて、科学分析による新証拠が出されたことの意義や、狭山事件への取り組みが、キリスト者として部落差別をなくすためのものであることなどを主張している。
 午後には東京高等裁判所を訪れ、大野勝則裁判長に宛てて要請文を提出した。奥村貴充議長(部落問題に取り組むキリスト教連帯会議)が要請文を朗読・提出し、雲然俊美議長をはじめ、参加教団・教派の代表が一人ずつ要請する思いを訴えた。
 裁判所前で写真撮影をした後、秋山徹総幹事が閉会の祈りを捧げた。

(新報編集部報)

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