教団総会から付託された歳入歳出決算・予算を承認
第42総会期第3回常議員会が12月5〜6日、教団会議室にて、常議員28名が出席して開催された。2回の書面決議を経て、今総会期最初の対面での会議となった。
冒頭、雲然俊美議長が挨拶し、常議員会の開催方法について、緊急の場合を除き常議員は対面での出席のみとし、陪席者はオンライン参加も可とすること、今総会期の課題と取り組みについて夜に協議会を持つこと等を告げた。
第42回教団総会に関する件では、総会を振り返り、議事の取り扱いについて多くの時間が割かれたことを受けて議事規則の変更を求める意見や、大声での不規則発言を放置しないことを求める意見があった。
教団総会に関して出された三つの抗議、質問(大阪教区、九州教区、豊岡教会)を扱った。大阪教区から、常置委員会が総会に提出した3議案が、第22回常議員会において否決された理由を問われた点について、「戒規撤回を求める議案以外の二つの議案は形式が整っており、総会議案としなかったのは間違っていた」との意見があった。九州教区から、伝道資金規則改定議案を予算案に対して先議しなかった理由が問われた点について、「予算案に関わる内容でもあり、予算と同時に上程すべきものだった」との意見があった一方、「予算変更を、数字を示して提案する議案ではなく、議事進行に誤りはない」との意見もあった。出された意見を踏まえつつ、三役が責任を持って応答することとなった。
総幹事報告では、秋山徹総幹事が報告。第42回教団総会について、教団歳入歳出経常会計で50万円の誤差が生じ、常議員付託となったことについて「事柄を重く受け止めている」と述べた。質疑の中で、新報4985号の「人ひととき」について、「陛下」が用いられたことにつき「編集の段階で配慮することは出来なかったのか」等の意見があった。
常任常議員選出では三役提案に基づき、教団三役の他、髙橋潤、岡村恒、藤掛順一、田口博之、高橋嘉男、八嶋由里子、河田直子を承認した。
常設委員・常設専門委員、宣教研究所委員、伝道推進室委員選任に関する件では、選考委員会の選考結果に基づき委員を承認した。選考結果に対しては、複数の教区議長から、「教区から推薦した者が一人も入っていない。教区を尊重し、多様な意見を入れる姿勢がない」との指摘があった。
「2023年春季教師検定試験合格者承認に関する件」と「教師転入に関する件」では、三役一任とすることが提案されたが、常議員会で審議すべきとの意見があり、臨時常議員会を3月27日にオンラインで開催することとした。
第42回教団総会から付託された、19年度〜22年度教団歳入歳出予算および決算、23年度教団歳入歳出原予算を扱った。19年度から20年度にかけて、繰越収支差額に50万円の差額があったことについて専門家の検証結果に基づき宇田真予算決算委員長が説明した。「2005年度に設定され、資金の動きが無かった備品購入引当金が残っており、20年に解消したことが原因」と述べた。協議の中で、数字に間違いはなく、説明を加えるべきであったことが確認され、議案を賛成多数で承認した。会計事務所からの報告文に、説明を添えて教団新報に掲載することとした。
一日目に行われた協議会での意見を受けて、「日本伝道の推進を祈る日」の取り組み(全国伝道推進献金の呼びかけと「信徒の友」の各教区の記事の掲載)を23年度も継続することが提案され、賛成多数で承認した。
幹事任用に関する件では、大三島義孝幹事を継続して任用することを承認した。
(新報編集部報)
協議会 第42回総会期の課題と取り組みを協議
「第42回総会期常議員会における課題と取り組みについて」と題する雲然俊美議長による発題から協議会が開始された。
まず議長は、常議員会における課題として八つの課題を挙げ、私見を述べた。⑴教団機構改定に関する議論と取り組みについて、新たな検討が必要であるが、まず常議員会で十分議論するところから検討を始めたい。⑵教団財政について、機構改定とは別に財政問題について議論してはどうか。⑶沖縄教区との関係について、沖縄教区の主体性を受け止めつつ、早い段階で教区三役と懇談の時を持ちたい。⑷出版局経営改善の取り組みについて、ステアリング・コミッティの取り組みを注視し、出版局将来検討委員会から出された答申について常議員会で議論したい。⑸「日本伝道の推進を祈る日」の取り組みについては、現在なされている「信徒の友」への掲載と全国伝道推進献金は、現時点ではこの運動を担う委員会が未定のため、2023年3月末で区切りとしたい。⑹大規模災害発生時の対応については、現在なされている対応や教区との連携に加え、事務局が機能しなくなった場合のケアについても考える必要がある。⑺献身者が起こされるための祈りについて、常議員会から何か発信できないか。⑻次回教団総会については7月の段階で日程、会場を決定し、議事進行、特に教区総会決議事項を扱えるように考えたい。
議場からは、特に、⑴と⑸について意見が相次いだ。⑴については、議論が十分にされているとは言えないので、これまでの経緯を含め、次の教団総会への議案化のために学習会等ができないか、等の意見、⑸については、この運動の継続を求める意見が多数出された。議長は、それぞれの意見を三役で受け止め、具体的な提案を出していきたいと答えた。
(小林信人報)
総幹事選任 網中彰子教師を総幹事に選任
二日目終盤に総幹事選任に関する件が上程された。これは第42回教団総会から付託されたもの。三役の推薦を承認する形で網中彰子教師(横浜明星)が新総幹事に選任された。任期は2023年4月1日より第44回総会まで。
雲然俊美議長は推薦の理由として教団事務局職員、NCC総幹事等の職歴から事務の仕事や教団の事情に通じていること、三役と連携が期待できること等を挙げた。
この提案に関して常議員から様々な意見が出た。女性の起用を歓迎し網中教師の事務能力を評価しつつも、牧会経験の少なさを理由に「今ではないのではないか」との反対意見がある一方、「三役の推薦を信頼する」、「召命と受け止めて教会を辞し教団に仕える決意を固めたことを尊重したい」との賛成意見があった。また、「現総幹事選任のときも人選は石橋秀雄前議長に一任だった」との指摘があった。
また今回の選任に際して議場では網中教師の経歴等を記した文書は配布されず、議長が氏名を口頭で述べるにとどまったため困惑の声も上がった。「総幹事は重大な務め。教団の危機的状況の中で泣いて馬謖を斬るような決断のできる人なのか判断できない」、「どのような人か分からず反対も賛成もできない」等の意見があった。これに対して雲然議長は「従来配布してこなかった」、「個人情報を含むものを配布することに躊躇を覚えた」と文書を配布しなかった理由を述べ、議場に詫びた。
その上で、議長は網中教師の執筆した文章、経歴、顔写真が掲載された伝道推進室のトラクト「わたしだけの誰か」の配布を指示した。さらに「総幹事選任は議長への信任が大きなウエイトを占める」と述べて理解を求めた。また、審議の後に、受洗・准允・按手の年月日・教会等担任歴を記した文書が配布された。
採決の結果28名中21名の賛成で総幹事選任の件は承認された。
(米山恭平報)
人事関連 諸委員会委員、現案通り承認
今常議員会は、第42回総会後、集って開催された最初の会議であり、多くの人事関連議案を扱った。
在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会委員
雲然俊美、藤盛勇紀、黒田若雄、宣教委員会委員長、在日韓国朝鮮人連帯特設委員会委員長
在日韓国朝鮮人連帯特設委員会委員
宮本義弘、久世そらち、大友英樹、豊川昭夫、遠矢良男
東日本大震災救援対策継続事業委員会委員
藤盛勇紀、田中かおる、佐久間文雄、守安久美子
東北地方地震被災教会会堂等再建支援委員会委員
篠浦千史、奥山盾夫、稲松義人
伝道資金小委員会委員
藤盛勇紀、宣教委員長、伝道委員長、北海教区議長、東京教区議長、西中国教区議長
教師養成制度検討委員会委員
菅原力、雲然俊美、服部修、東野尚志
牧会者とその家族のための相談室委員
加藤幹夫、吉澤永、竹村眞知子、石丸昌彦、藤崎義宣
教団関係学校及び関係団体理事・評議員
三役一任
「隠退教師を支える運動」推進委員
【委員】鈴木秀信、山田昌人、滝川英子、八嶋由里子、須田静代、小笠原務、東隆義
【監事】大三島義孝、河村富雄
各センター運営委員会委員
「愛知老人コミュニティーセンター運営委員」
【常議員会承認】鈴木卓也、小田部正一、西村清、小寺英明、牛木恵一、飯田要子
【教団総会議長指名】下村徹嗣、平井章、横山良樹、村山盛芳
「にじのいえ信愛荘」
【教団総会議長指名】佐久間文雄、願念望、鈴木功男、黒沢咲子、尾野明子
【常議員会選任】阪口和美、砂田巳智子、成松三千子、高橋玉代、奥山盾夫、村上信男、境和彦、内堀怜子、西村佳子、山口玲子
常設委員会・常設専門委員会・伝道推進室委員会委員は、選考委員会の選考結果を承認した。また、出版局、年金局、部落解放センター、隠退教師を支える運動の理事・監事は、第二選考委員を選任した上で、選考委員会が一日目議事終了後に推薦した者を二日目に承認した(最終結果を次号に掲載)。
(新報編集部報)