コロナウイルス、各教区の財政面での影響を共有
《全国財務委員長会議》
第3回全国財務委員長会議が、8月23日にオンライン方式により開催された。秋山徹総幹事の挨拶の後、沖縄教区を除く16教区の財務委員長より、各教区の財務状況が報告された。
各教区からの報告を通して、新型コロナウイルス感染症の蔓延が始まって以来、教勢面または財政面で、どのような影響をもたらしているのかが明らかになった。礼拝献金の減少は都市部の大規模教会において顕著であることが報告された。教区財政においては、活動が制限されたこと、オンライン会議が増えたことにより、負担金を減額しても差益が出ている。しかし、喜んではいられない。コロナ前のような活動が再開されたときに、一度下げた負担金を元に戻すことができるのだろうかという不安の声が多く上がっていた。
また各教区ともに教区互助のための資金確保が課題となっている。教会毎に協力の度合いが違う。献金をお願いしても、献金袋を増やせないので牧師のところで止めてしまうという教会もある。ある教区からは、教師謝儀援助に頼らず教師も自由に活動すべきであり、そのような取り組みをしているという実践例も紹介された。従来の献金に対する大きな問題提起と受け止められた。
その後、大三島義孝財務幹事より2021年度決算報告と2022年度の執行状況の報告が、道家紀一総務幹事より2021年度教勢統計の中間報告があった。オンライン礼拝の工夫があり、6000名以上の方が教会に集まらないかたちで礼拝に参加していること、コロナ禍の特徴として特別献金が増えてきているとの報告があった。また宇田真予算決算委員長による2023年度負担金に関する説明、年金局と出版局から2021年度事業報告ならびに決算報告を受けた。
短い時間であったが、各教区の財務状況を共有し、互いの理解を深め合う大切な場であることが確認できた。
《予算決算委員会》
8月23日、第12回予算決算委員会が、財務委員長会議に引き続いてオンラインで行われた。主たる議事は2022年度第2次補正予算と、2023年度予算案である。
2022年度第2次補正予算については、出版局の経営コンサルタント料契約延長に伴い、事業活動支出「常議員会費」を360万円増額することを承認した。
2023年度予算案について、事業活動収入の柱となる「教区の負担金」は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し「推定50年基礎データ」で示された2023年度負担金から5%減免する2億2005万円を負担金総額として各教区に割り当てることを承認した。これは、2022年度の教区負担金と比較して、854万1000円の増額となる。また、事業活動支出は、対面での委員会が増えることが予測されるため、コロナ前の2019年度比、40%から60%に戻した。
この予算案における事業活動収入は、2億7575万8000円、事業活動支出は2億7438万6000円で、137万2000円の差益となる。これに投資活動収支差額と予備費を加えると、2023年度予算全体の収支差額は7万2000円となる。何かあれば差損に転じることを含み置く予算編成となっている。
最後に、総幹事住宅の屋根修繕工事が必要となっていることが報告され、予決委員会として収益事業会計より支出することを承認した。
(田口博之報)