【4928・29号】議長コラム COVID19への教会の対応

COVID19による肺炎に、教会が対応しようとするとき、多くの困難が伴う。まず第一に、患者との対応。医療関係者でさえ命がけの現状において、教会が、患者に直接寄り添うことは不可能である。教会も、感染リスクを避けることに集中せざるを得ない。また、公衆衛生の問題から、教会も行政の指導に従う必要がある。

しかし、これらの諸困難にもかかわらず、私たちが忘れてはならないのは、イエスが「重い皮膚病」の患者に対してなされた業である。「手を差し伸べてその人に触れ」(マルコ1・41など)、「病による差別」の克服である。教会もイエスの基本姿勢を忘れることなくこの困難に立ち向かっていきたい。

私事で恐縮であるが、私の祖父は結核患者であった。私の父は、日本基督教団教師として、家庭で、結核患者である祖父の介護をしながら開拓伝道を開始した。部屋を別にしていたとはいえ、よくも教会に感染者が出なかったものである。しかし、私は感染した。1960年に祖父は天に召され、ほぼ同時に新会堂ができ、感染リスクの問題は解決した。

しかし、問題は、それだけでは済まなかった。父自身が実は、徴兵検査の時、結核療養所で療養していたことを隠していたのである。父は、「兵役逃れ」、「非国民」というレッテルを一人で耐えていた。そして、本人がこの事実を家族にさえ明かしていなかったがゆえに、教会がその痛みを受け止めることはできなかった。私たちがその事実を知ったのは、父の葬儀の日、伯父の口によってであった。

COVID19は、結核菌と同様に感染力が高い。この病と取り組むためには、医学的知識と、イエスの愛の総力をもって臨むことが求められると思う。

三宅宣幸(神奈川教区議長)

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