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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4914号】荒野の声

2019年11月9日

 「聖書」の語源を辿ると紙の原料に行き着く。牧師たる者、急速に進む紙離れに抗い、紙媒体にこだわりたい。▼「辞書」において電子デバイスへの変化が起こり始めていた頃、教育現場では「紙の辞書に慣れてから電子辞書を使うべき」と勧められていたが、今はどうだろうか。▼聖書科講師として授業を受け持っているミッションスクールでは、教員だけでなく学生にも一人一台、タブレットが付与されている。配布物がメールで送られるだけでなく、授業では電子黒板にレジュメが映し出され、同時に各自のタブレットに送信される。▼聖書科くらいはチョークで板書し、紙と鉛筆を使ってノートを取らせるスタイルを貫きたい。そう意気込んで黒板に向かっていると、背後から「パシャ」、「パシャ」と鳴り響く電子音に包まれる。タブレットのカメラで板書を写す音だ。紙と鉛筆でノートをまとめることを涵養する思いは一気に失せてしまう。「紙に立ち返れ」と叫ぶ声は空しく響いただけだった。▼先日、スマホに聖書アプリをインストールした。聖書すら紙離れをしかねない時代、新報紙面は紙で読み続けられることを願っている。

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