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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4715号】第37総会期第1回常議員会 教規上は存在しない「要求陪席」を廃止

2011年1月19日

 

37総会期第1回常議員会は、何重もの意味で画期的なものとなった。 先ず、陪席・傍聴者の野次が全くと言って良いほど無かった。いったい何十年ぶりのことなのだろう。次に要求陪席をなくし、教規に合わせて傍聴とした。これは会議制の回復という観点からは些末な変化ではない。何よりも、2日間の会議の大半を直接「伝道そのものを巡る」議論に充てた。しかし一方で、全数連記の投票によって誕生した常議委員会構成を危惧・批判する声は高い。真価が問われるのは今後のことだ。

 

37総会期第1回常議員会が、122021日、教団会議室で開催された。

冒頭、第37総会期常議員会の運営についての懇談において、石橋秀雄議長は「伝道する教団への変革を共有したのが第37総会」と述べ「教団に伝道2百年はあるのかという危機感を持たざるを得ない。伝道に熱くなる教団を目指したい」との所信を表明した。

沖縄教区との関係をめぐっては「可能ならば、早々に沖縄を訪問したい」との希望が述べられた。常議員会の具体的運営については「教憲・教規に則った運営を貫きたい。要求陪席という慣習は教規にないことなので、今後は傍聴として扱いたい」との方針が示された。

この件では「紛争後の大きな転換点。議決を以て確認するべき」との意見が出た一方「教規に則った運営に回帰するのだから議決は必要ない」との見解も出されたが「陪席者に関する件」の議事において確認することとなった。

その他「今総会期、北村慈郎元教師の問題に触れずにいくのか。聖餐執行を巡る諸問題は終わっていない。伝道と関わっている」「教団信仰告白に堅く立つことを再確認したい」「審議未了廃案となった39号議案について、内容の意味するところは重い。今総会期常議員会で深めるべき」「伝道所問題は、議長が率先して道を開いて欲しい」「教区の多様化、温度差の問題。教団が教区を置くということを確認したい」などの意見が相次いだ。

尚、会議を礼拝で始めるべきとの要望が出され、次回より実施することとなった。

議事第1号「陪席者に関する件」では「要求陪席は教規上存在しないので認めない。傍聴は教団所属の教師と信徒に限定し、事務局に届け出の上、議場の承認を必要とする。資料等は配布しない」ことが確認された。

議事第3号「第37回教団総会に関する件」では、壇上への詰め寄りによる議事妨害と京都教区議員有志の退席問題について「退席する自由と権利はある。しかしその後も留まり続け、横断幕によるパフォーマンス等、議場を侮辱するやり方は許されない。議員資格のない者が議席に留まり続けた件も同様である」「京都教区の議員たちはフリー聖餐執行を表明するゼッケンをつけてアピールしていた。そのままでは北村氏との整合性がとれない」などの意見が述べられた。

その他「無断での印刷物配布や議場での動画撮影とネット流出の問題に対処すべき」、傍聴席の状況について「ヤジと『怒』と書かれた紙を持ったパフォーマンスはエスカレートしていき、議場の声が聞こえないほどひどかった」「聖餐を侮辱する行為があり、注意した者に暴力がふるわれた。今後傍聴を認めないなど、毅然とした態度で臨んで欲しい」等の指摘があった。

議事第5号「総幹事報告」では、主に内外諸教会との関係、兵庫教区訪問について、北村慈郎氏による東京地裁への地位保全の申し立てに対する教団の対応について質疑が集中した。特に、北村氏の申し立てについては、教団側は代理人の弁護士を立てて、総務幹事を中心に対応にあたっていることが報告された。

議事第6号「常任常議員選出の件」は、議長推薦により、藤掛順一、大村栄、長崎哲夫、高橋潤、岡田義信、望月克仁、小林貞夫の各常議員が選出された。

議事第7号「幹事任用に関する件」は原案通り承認。第8号「常設委員、常設専門委員」、第9号「宣教研究所委員」の各選任に関する件は、選考委員会提案の原案通り承認。その他についても、別記の通り委員等が選出された。

19号「春季教師検定合格者」、第20号「キリスト教教育主事認定試験合格者」の各承認に関する件は三役一任。第21号「部落解放センター規約変更」は、今総会期の運営委員会選出を待って、継続となった。

(林牧人報)

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