【4708号】宣教師からの声 番外編

 

カナダメソジスト教会の情熱的な伝道姿勢に学ぶ

-明治時代の女子教育と貧民救済-

阿久沢 紀雄

(東洋英和女学院元教頭・KNL編集委員)

♪赤い靴

作詞:野口雨情 作曲:本居長世

1.赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに つれられて 行っちゃった

2.横浜の 埠頭(はとば)から 船に乗って 異人さんにつれられて 行っちゃった

 

この童謡のモデル佐野きみちゃんは、1908年(明治41年)東京の港区麻布に設立された『永坂孤女院』に預けられていた孤児でした。当時のきみちゃんを引き取って育ててくれる篤志家はいませんでした。そこで宣教師が本国に引き上げる際に里親となって、少女を連れていくことにしたのです。童謡の歌詞には『異人さんにつれられて行っちゃった』となっているのですが、実はきみちゃんは外国に行く前に病気のため天に召されてしまったのです。一人の少女の薄幸の生涯を知った作詞家の野口雨情が、アレンジし直して、今は外国に行き、幸せに暮らしているに違いないと歌詞を続けたのです。

この『永坂孤女院』こそカナダメソジスト教会から派遣された女性宣教師I.S.ブラックモア(東洋英和女学院3代目校長)が設立したのです。しかも、孤女院で具体的に保育にあたった女学生たちは、孤女院の近くにある東洋英和女学院のクリスチャンたちでした。

彼女たちはYWCAの前身の王女会のメンバーで、学院の標語『敬神と奉仕』を実践した心優しい生徒達でした。王女会会員はさらに麻布地域の貧困児童のための教育機関として『恵風学校』を設立してキリスト教の伝道と教育の奉仕に励んでいきました。仏教や儒教中心の日本社会にあって、キリスト教の奉仕活動は困難を窮めたと想像するのですが、女学生たちは確固たる信仰をカナダの宣教師によって育てられていたのです。

こうした社会の弱者への福祉活動の活動資金は王女会会員の献金では十分でなく、カナダ本国の多くの信者の厚い祈りと尊い献金が捧げられたことも忘れることはできません。

1873年カナダメソジスト教会は教職682名、信徒数70,684名でしたので、決して大きな教団ではありません。国内伝道のみならず外国にも宣教師を送り出す情熱的な伝道姿勢に日本のキリスト者は学ばなくてはなりません。

カックランと医師でもあるマクドナルドの2名の宣教師は1873年に来日し、東京・静岡・甲府を中心に伝道を展開していきました。当時の日本の女性が教育を受ける機会に恵まれないと分析し、教育を通じて宣教していくべき寄宿学校作りに力を注ぎ、カナダで公立の女学校の校長ミスカートメルを1882年(明治15年)最初の女性宣教師として派遣。1884年東洋英和女学院を設立させ、初代校長に就任させました。

さらに女性宣教師を次々と派遣し静岡英和や山梨英和のミッションスクールを開校していきました。派遣されてきた宣教師の信仰の厚さや能力も関係していると思うのですが、日本の伝道において大きな力強い歩みが可能であったのは、生きた主なる神様の祝福と導きのもと、メソジスト教会の綿密な使命感に満ちた計画が、そして宣教活動を支える教会員の情熱的な祈りがベースにあったからだと思うのです。

日本宣教150周年を迎えた私たち日本の教会は、カナダメソジスト教会の確固たる信仰と、日本での宣教活動が、教育と社会福祉という二本柱を通じて力強く実践されたことを学びかつ継承していくべきであると痛感させられているのです。

-Kyodan Newsletterより-

 

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