2018年度「統一原理問題全国連絡会(以下、「全国連絡会」)」が、6月13~14日、教団会議室で開催された。なお、本年度の全国連絡会は、大韓イエス教長老会(統合派)異端似而非(サイビ)対策委員会より担当者を迎え、「日韓連合異端似而非セミナー」としても開催された。
全国連絡会では、4つの講演がもたれた。講演Ⅰ「日本における張在亨グループの活動とその対策について」(齋藤篤牧師)、講演Ⅱ「韓国におけるカルト宗教の現状について」(ファン・スソク牧師)、講演Ⅲ「霊感商法等カルト被害の現状と救済について」(山口広弁護士)、講演Ⅳ「摂理について」(高山正治牧師)である。
韓国を発祥とするこれらのキリスト教系カルト団体については、韓国側教会との密接な関係を持ちつつ、対策を進めていくことの重要性が毎回確認されている。
その上で、これらの活動が、いわゆる異端宗教から正統宗教への改宗という視点からではなく、カルト被害によって痛みを抱えている被害者たちに、教会がいかに寄り添うことができるかという視点の重要性が共有された。
また、カルト問題対策を担う後継者の養成は、これまでに増して叫ばれている。教理論争がカルト問題対策の主流であった昔に比べ、現在はカルトメンバーの状況が複雑化することにより、カウンセリングによる対策が主な方法となっている。全国連絡会でも、比較的若い参加者が集められつつあることは、この課題に応える動きであると期待したい。
また1986年に「統一原理問題連絡会」が組織されて以来、約30年にわたりこの名称が用いられ現在に至っている。しかし、統一原理問題だけでなく、カルト問題全般を取り扱うようになったことから、今後「カルト問題連絡会」と名称変更することを提案し、満場一致で承認された。 (齋藤 篤報)