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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4668号】牧師のパートナー

2009年2月14日

奇しき恵みの場所
坪内佐知子(富山新庄教会員)

私共は昨年四月、富山新庄教会に参りました。教会報での紹介のためのインタビューで「キリストとの出会いは?」と問われ、考えました。いつだったのか?改めて考えるとはっきりしないのです。
成行きで洗礼を受けた印象の私。夫が献身を決意し、教会に赴任した時から、夫が私の牧者になりました。牧師館での生活、み言葉を通してイエス様が私の救い主であることをはっきりと確信したのです。けれど、その時が出会い?そうではないのでしょう。ずっと以前に既に出会っていたけれども、私の方に自覚がなかったのだ と思います。イエス様に背中を押され主の舟に乗り、ずーっと運ばれてきたのです。常にあたふたしていたけれど、いつも主から示し続けられてきたのです。教会とは縁遠い世界にいた私が、今教会に住んでいることは、まさに奇跡です。奇跡の連続で今の私があります。
私も夫も美術の道を志し、そのために様々な仕事をしてきました。精神世界に生きるというか、アンダーグラウンドな生き方、世間と違うことを良しとしていたのです。あることから、どうしても教会に行かなくてはならないきっかけが与えられました。そして、夫が献身へと導かれ、同時に私は短大へ。幼稚園教諭になり、夫の 神学校卒業まで働きました。その間、教会の方々や様々な方にお世話になりながら、困ることなくやってくることが出来ました。必要な時に必要なものは全て神様が与えてくださったのです。
教会に仕えるようになって六年が経とうとしています。まだまだ、経験不足ですが、教会に住んでいると、驚くようなことがたくさん起きます。「牧師とは?」「牧師の妻とは?」教会にとっても個人にとっても様々な理想があります。そのことが壁となって逃げ出したくなることも...。でもその度に神様へと向きを変え、自分を 省みることができました。そして、自分の力で逃れの道を必死で探すことを止め、神様に委ねた時、思いもかけない方法で導いてくださることを知りました。また、牧師の妻でなければ毎週の礼拝の恵みに与れたかどうかわかりません。それが恵みだと気づいたかどうかさえ疑問です。自分勝手に生きていた私を神様は逃げられない 場所に置いてくださった。またそこは、それだけでなく、私にとって奇しき恵みの場所でもあったのです。
主を求めて教会へ来る方々の笑顔に出会い、分かち合える喜び。昔の私だったら平凡に感じたかもしれないような、当たり前の語らいや笑顔に、今は心からの平安を感じ、感謝の生活ができます。また、決して立派な人ではないけれど、主に頼り忠実であろうとする夫。その傍らにいること、共に歩めることは最も大きな恵みです 。
「よい牧師夫人になろうとすることはない、一番の信徒になりなさい」。敬愛する先輩夫人から、ご自身大切にされている言葉として教えていただいた言葉です。羊飼いの羊として、一番近くで声を聞いて、たまに(?)羊飼いのおしりをこずく羊、羊飼いの健康を管理する羊でいようと思います。そして、他のたくさんの羊と共 に、主を賛美し、全て委ねて感謝して生きていきたいと思います。

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