「アイアムスク」なる言葉が頻繁に飛び交う場が、メキシコの古都プエブラの、マデロ大学に出現した。それは2017年5月27日〜31日、メソジスト関係学校国際連盟(略称IAMSCU)世界大会であった。大会テーマは、隣国大統領の公約を意識し「壁を崩す-平和と癒しと人間性回復への道のり」。学校での取り組みや教育信念の発表を、200名を超える出席者一同が耳を傾けるという伝統的行事で、休憩時間や食事での交流から参加者同士の関係作りが発展していく。
IAMSCU設立は1991年。2年後に青山学院で開催された理事会で3年毎の世界大会開催を決議。3年前の前回は広島女学院で開催し、今回は8度目。集まったのは若い世代の教育活動に熱心な、高校校長、大学学長や宗教主任、神学校校長らである。多くは博士号取得者で、信仰深く献身的、また人間味溢れる参加者であった。
ジョン・ウェスレーは、野外説教等を通して教会を立ち上げると学校を併設する形で貧しい労働者の子弟に質の高い教育を施した。その伝統が今、IAMSCU世界大会として花開いている。現地企業の高額献金を得て大会は一層豊かなものになった。
日本からの参加者は青山学院、弘前学院、山梨英和学院、福岡女学院、活水学院、そして日本基督教団事務局の6団体8名に加え、合同メソジスト教会高等教育局で永く局長特別補佐を務めた山田賢二郎博士夫妻であった。山田氏の尽力で支援金が5名に支給された。教団の役割は①日本からの参加呼びかけ、②セミナー発表、③海外諸学校との関係作り、④宣教師候補者探しだった。
2018年11月1〜4日、インド・ラクナウのイザベラ・ソバーン大学でアジア部会を開催する。日本の非メソジスト系学校からも参加が歓迎される。それに先立ち同年3月、青山学院にて研究シンポジウムを予定している。
(髙田輝樹報)
(写真提供・マデロ大学)