【4608・09号】伝道のともしび

小さな教会の大きな恵み

片倉教会牧師 八木原敬一

少年が教会に来た。都心から引っ越してきた彼は、もの珍しそうに部屋(実は礼拝堂なのだが)を見まわして、お母さんに言った。
「これ、教会?」
「すみません、この子は母教会にしか行ったことがないものですから」
実際、私たちの教会は、屋根の上に十字架がなければ普通の家と同じ。普通の家のリビング・ダイニングのスペースに椅子をならべて礼拝堂として使っている。
だから、礼拝で三〇人も集まれば、あとは「立ち見」(もちろんそんなことはなく、つめ合わせて座っているが)。
まさに初代教会時代の「家の教会」。
私たちの西東京教区は、中野区以西の、戦後、住宅地となった地域の中で開拓伝道から始められた教会が多いが、私たちの教会もそう(現在でも、山林がアッという間に南欧風の街並みやマンションに変わっている)。
いかにも教会らしい建物は、たたずまいだけでも伝道するのだが小さな教会はいつもその魅力(もちろん、それはキリストの福音)をアピールしていなくてはならない。でもこの教会は、地域の方たちには充分知られている(と思う)。それは第一に、教会学校の働きを通して。
年三回「子ども会」を開き、近くの小学校にチラシを配る。
「来てね」
「うん、行く行く」
子どもたちの声に励まされる。
プレゼント目当ての子どももいるかもしれないが、現在のCSの子どもの大部分はそれがデビューだったし、何より成長して何かのきっかけで教会を思い出し、どこかの教会に行くようになればという「先行投資」だ。
そしてもう一つ、教会前の週替わりの紙芝居。CS教材の紙芝居を三枚ずつ貼り出すと、おとなも見ている。すると味気ない掲示板が「福音のショーウィンドー」になる(CS教師のご奉仕、さらに出費の多い活動を支えてくださる教会員に感謝しています)。
小さな教会には、小ささの恵みがある。それは何より家庭的な温かさ。これが大きな教会にはない最大の恵みだ。
教会員の多くが歩いて来られる距離なので、自分の空き時間に気軽に教会の奉仕をしてくださる。
また、巨大タンカーとは違って小さな教会は、きめ細かな舵取りができる。会堂が小さいし、日曜日の午前中は出席しにくいという方もおられるので土曜礼拝、日曜日の早朝礼拝、子どもとおとなの礼拝(CS)、主日礼拝、夕礼拝と礼拝が五回ある(口さがない人は「コンビニ教会」と言うが褒め言葉だと思っている)のも、月一回映画会が開かれるのも、その他教会員の知恵とアイデアと実行力でいろんな新しい企画が即実行できるのも、小さな教会だからこそできるフットワークの良さだ。
もちろん、小さな教会だから限界もある。クリスマスや結婚式など、人が集まる礼拝ができない…けれども何より、小さな教会だから、「こうしたい…こうなれば」という夢がある。
西東京教区の、いやいや日本中の教会が、こんなコンビニ時代があったはず。そもそもパウロ時代の「家の教会」がそうだった。こんな歴史の恵みにあずかっているんだと感謝しながら、これから神が何をさせてくださるのかと、わくわくしている。
「そうだよ少年! 教会が小さいから、神さまからの恵みと希望は大きいんだぞ!」

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