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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4614号】第35回教団総会 日本基督教団の過去・現在・将来

2006年11月18日

三役三選、常議員は大幅交替

前総会は財政総会と言われた。財政健全化・教団再建の第一歩と評価する者からも、批判的に見る者からも。今総会は?「日本基督教団の過去・現在・将来」が、今総会の主題。過去の分析、清算も不充分なのかも知れない。現在なすべき責任への対応も足りないだろう。しかし、最も欠けているのは、将来への展望ではないだろうか。前総会時に、かの地震が起こった。会堂等の再建は未だ進まない。教団の大きな亀裂もなかなか修復できない。総会は終わったが、総会期の歩みは始まったばかり。

第35回教団総会は、一〇月二四日から二六日まで三日間、東京・池袋のホテルメトロポリタンで、開会時正議員四〇〇人中三六五人が出席して開催された。沖縄教区は前回総会同様、議員(一〇人)を選出しなかったが、知花正勝教区議長ら三役と信徒議員一人の四人が推薦議員として総会に出席した。
「日本基督教団の過去・現在・将来」を主題に掲げた今総会は、冒頭から議長報告を巡って、白熱した議論が展開し、議長不信任動議も出るなど日程が遅れ、教団総会議長選挙は、一日目の夕食後、予備選が行われ、選ばれた五人の候補者が短い挨拶を行い、本投票を実施。同夜、結果が公表され、山北宣久議員(東京)が、二〇五票を獲得して、総会議長に三選された。
山北宣久    二〇五
後宮敬爾    一五三
望月修治      三
車田誠治      二
小林 眞      二
(投票総数三六六、有効  三六五、無効一)
山北宣久議長は、「大変重く結果を受け止めている。多様な意見のある中で、志新たにこの身を捧げて行きたい。将来を展望しつつ、過去、現在を生かして行きたい」と三選の抱負を語った。
副議長選挙は二日目午前行われ、予備選で五名の候補者を選んだ後、本投票で、小林眞議員(東海)が副議長に三選された。
小林 眞    一八七
後宮敬爾    一六五
佐々木美知夫   一一
小林 聖      二
小宮山剛      一
(投票総数三六六、有効  三六六)
小林眞副議長は、「教団の多様性の中に対立はあるが、対決はしたくない。教憲・教規を出たところでは議論にならない。どうか自制をして頂きたい。教憲・教規の可変性はあるが、変えるまでは守らねばならない」と所信を述べた。
書記は、慣例通り議場の承認を得て、議長、副議長の協議で選任することとなり、鈴木伸治議員(神奈川)を推薦し、議場が承認した。この結果、三役は揃って三選された。
常議員選挙は二日目午前、三名連記の予備選が行われ、午後の本投票で別表の常議員二七名(教職一四、信徒一三)が選出された。教職五名、信徒四名が入れ替わった。
日程の遅れが最後まで影響し、「日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしに関する件」「ふたたび日本基督教団性差別問題特別委員会再設置を求める件」など六議案が時間切れ廃案となった。
(永井清陽報)

「共に神の前に謝罪しよう」
「荒野の四〇年」で議長報告

山北宣久議長は、議長総括報告の中で、今総会の主題に沿って言及し、「過去四〇年は『荒野の四〇年』であり、教団の歩みに誤りがあった」と述べた。また、その誤りとして、「教団信仰告白をあいまいにしたこと」「聖礼典を正しく執行しない現実」「会議制が蹂躙されたこと」「万博問題で混乱を来したこと」「キリストの伝道命令に不忠実であったこと」など十二項目を挙げた。
この報告に対し、「荒野の四〇年と一くくり出来るのか。教会で地道にやって来たことを評価出来ないのか」「万博問題を一方的に断罪するのでは当該教区は傷つく。削除を要求する」などの反論や、「議長報告に希望と光を見出した。ここにしか教団の生きる道はない」「聖礼典の乱れは看過出来ない。教区議長の中にも未受洗者配餐をしている人がいる」の賛成論など白熱した論議が続いた。
山北議長は「どちらが悪いと断罪しているのでなく、共に神の前に謝罪しようということだ。セクシュアル・ハラスメント問題にしても、何故、糾弾ばかりするのか、痛みを共有出来ないのか。聖礼典の乱れは看過出来ない。放置したら、教団は崩れる。どうか自制、悔い改めて欲しい」と語った。
一時間半後、議論がほぼ出尽くした所で、議運から採決要請が出たが、竹前昇総幹事が「議長報告は賛否を問うものでなく、報告があったことを承認すればよい。その承認は内容の賛否ではない」との表明がなされ、挙手多数で議長総括報告を承認した。
これに対し、「力で押し切るやり方は不適切」だとして山北宣久議長への不信任案が提案され、動議として成立したが、採決の結果、議員総数三七二、賛成一三四で議長不信任案は少数否決された。
(永井清陽報)

【教職常議員】

後宮 敬爾 (北海) 87票
◎向井 希夫 (大阪) 77票
◎佃  真人 (兵庫) 76票
◎松村 重雄 (奥羽) 73票
長崎 哲夫 (東京) 70票
石橋 秀雄 (関東) 67票
◎梅崎 浩二 (九州) 64票
北村 慈郎 (神奈川)64票
小橋 孝一 (東京) 64票
佐々木美知夫 (四国) 64票
◎釜土 達雄 (中部) 63票
長山 信夫 (東京) 62票
西田 直樹 (神奈川)62票
原田  謙 (西東京)61票

【信徒常議員】

和田 献一 (関東) 84票
斎藤 仁一 (東北) 74票
◎津村 正敏 (兵庫) 73票
金刺 一雄 (関東) 71票
○ 難波 幸矢 (東中国)71票
◎ 東谷  誠 (大阪) 69票
西澤  宏 (西中国)68票
小林 貞夫 (東海) 65票
高橋  豊 (西東京)65票
望月 克仁 (神奈川)65票
○大杉  弘 (中部) 64票
渡部 清数 (大阪) 64票
樋田 利明 (東京) 62票

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