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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4640号】『北支区五十三次』東京教区北支区青年部 自転車で支区内53教会を巡る

2007年12月8日

祈ることの大切さを改めて教えられ

一○月八日の祝日に行われた「『北支区五十三次』第一回新宿区編」に参加させて頂きました。東京教区北支区青年部では、支区内諸教会の青年相互の交流をより豊かなものとするため、諸教会の声に聞きつつ、青年部の委員を中心に積極的な活動を展開しています。そして、今年度諸計画の中でも特に柱となるものの一つとして実施されたのが、「北支区五十三次」です。

*諸教会と出会うための一歩

東京教区北支区には、現在、五三の教会があります。その数だけに注目すれば、決して大所帯とは言えない規模と言えるかもしれません。しかし規模が小さければ、諸教会間の交わりが容易に深められるかと言えば、そうとも言えないのが実情です。諸教会の青年たちが自由に出会い交わりを深めるには、規模の大小にはよらない諸教会共通の課題があると思うからです。特に青年たちの出会いの場としても機能してほしい教会が、青年たちにとってどれほど身近な存在となり得ているかが問われているのではないでしょうか。自分が所属する教会以外のこととなると、「名前は知っていても、一体どこにあるのかさえ知らない」といった青年は決して少なくはないものです。
そこで北支区青年部では、互いに顔の見える関係を築くための第一歩として、各地域特有の課題を担っておられる諸教会を自転車に乗って訪問することにしました。これが「北支区五十三次」です。そこでは諸教会の青年たちと出会い、話を通じて実情に触れ、各地域における宣教の働き、特に青年伝道をはじめとする諸活動の実態を知った上で共に祈りがささげられます。
今回は、第一回目ということもあり、無理をしないということ、特に五三教会を一日で訪問することは時間的にも体力的にも不可能であるため、新宿区内の十六教会を対象として訪問することにしました。そこで、北支区五十三次の副題を「第一回新宿区編」としたのです。この第一回は、二日間の予定で実施されましたが、初日は早稲田奉仕園を会場として、室内での交流となりました。開会礼拝に続いて鍋を囲んでの夕食、楽しいゲームを通じて交わりを深めました。

*励まし合うことの喜び

総勢十七名で目白駅前に集合した参加者は、自転車のペダルを力一杯漕ぎ出し、意気揚々と出発しました。最初の訪問教会は、目白教会、続いて下落合教会です。参加者の自己紹介に始まり、教会の様々な取り組みに関する青年たちの質問への応答、更には施設を案内したり、最後に青年に祈って頂いたりと短い時間ではありましたが、教会の取り組みの一端に触れて頂くことを通して豊かな交わりの時とされました。
筆者は下落合教会で青年たちを出迎える立場にあったのですが、ここからは十八番目の参加者となりました。それは、出発後間もなくして雨が降り出した上、既に中年域に達した私の体力では、せいぜい一、二教会訪問するのが限界ではないかと密かに不安を感じながらの出発でした。しかし、青年たちと雨の町を自転車で走ると、そういった不安はすぐに払拭されました。互いに配慮して道を譲り合ったり、疲れたと見れば気の利いた励ましの一言が飛んで元気付けられるといったように常に協力し合いながらの走行には、不安という心の曇天を晴れやかな気分に変えてくれる不思議な力があったように思います。

*訪問教会での出会い

「北支区五十三次」を月曜日に実施したということもあって、牧師が留守の教会も少なからずありました。その場合は、教会前で青年が代表して訪問教会を覚えて祈るのですが、諸教会の働きを覚えて祈ることの大切さを改めて教えられました。
新宿西教会到着時には雨が本降りになっていましたが、出迎えて下さった牧師の笑顔に接した時、参加者全員が雨に負けないほどの励ましを得たことと思います。新宿コミュニティー伝道所では、牧師から記念のカードをいただいた上で、繁華街に存在する教会が果たすべき宣教の具体的使命についての話をお聞きすることが出来ました。信濃町教会では、教会学校の教師たちが出迎えて下さり、毎主日の教会学校礼拝や分級の様子について理解を深めることが出来ました。千代田教会では、牧師前任地で交わりを深めていた青年が偶然今回の参加者の一人であることが判明し、大変な驚きと共に再会の喜びを参加者全員で分かち合いました。牛込払方町教会では、牧師夫妻が可愛い猫たちと共に出迎えて下さり、全員が疲れを忘れて談笑しました。戸山教会では、牧師から教会の歴史を伺った後、教会バザー準備の様子を拝見させて頂きました。この時点で途中参加者が幾人もおられましたが、最後の訪問教会である早稲田教会到着時の参加者総数は三四名、全行程五時間以上の旅となりました。

*顔の見える関係を目指して

「北支区五十三次」を通して青年たちと共有出来たことは、同じ区内とは言っても地域性の違いが豊かであること、そして神から委託されている宣教の使命を具体的・実際的に果たしている各個教会の現実の姿に触れられたことです。
恥ずかしながら筆者は、残り数教会という段になってパンクによりリタイアしました。この時、参加者の皆さんにはご心配をおかけしました。途中退場は残念でしたが、早稲田教会がご用意下さった美味しいカレーを食べ損なったことも悔やまれます。
しかし、ゴールに先回りしたお陰で、訪問を終えた参加者の満足気な笑顔を出迎えることは出来ました。
「第二回」は、翌年四月二九日を予定しています。北支区のみならず他地域でも、青年会活動を通じて互いに顔の見える関係の輪が少しでも広げられますことを祈り願っています。なお当日の様子は、下記の北支区青年部ホームページをご覧下さい。
(神保望報)

北支区青年部ホームページ

http://www.geocities.jp/kitasei07/index.html

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