東京教区の東日本大震災を覚える特別礼拝が、10月27日午後、銀座教会で開催された。
礼拝〈司式・鈴木秀信(船橋教会)、奏楽・草間美也子(銀座教会)〉で岸俊彦牧師(経堂北教会)は、「時」と題する説教(ヨハネの黙示録1・1〜3)で、「黙示録の著者ヨハネの『時』とは、キリストの『時は満ち、神の国は近づいた』の『時』であり、過ぎ行く時間でなく、特別な決定的な『時』だ。決定的な『時』の開始は、産みの苦しみの始まりだとキリストは語った。3・11は、まさに決定的な『時』に違いなく、ますます先行きの見えない、困難な時代となった。神の計画と必然は、私たちには計りがたい。だから、いつも目を覚ましていなければならない。ヨハネは、礼拝を考えて黙示録を書いた。神の御前に集うこと、礼拝者の幸いが分かる。教会で真の礼拝の実現する時が、終わりの時の光景だ」と述べた。
礼拝後、長崎哲夫総幹事、飯島信救援対策幹事の挨拶に続いて、第2部5支区聖歌隊讃美〈司会・宮越光(松戸教会)〉に移った。
東京教区は、70年の万博出展問題で起きた激しい対立で、90年の再開まで20年間、教区総会が開けなかった。この間、75年に活動を支区に委ね、教区は連絡・調整役を担って来た。09年の能登半島地震特別礼拝が紛争後初めてで、今回が復活後3度目の合同讃美だった。
西南、南、北支区が合同聖歌隊、東支区が銀座教会、千葉支区が柏教会聖歌隊の讃美で、最後は、5支区聖歌隊讃美の恒例ともなった会場全員での「ハレルヤ・コーラス」(メサイア)を声高らかに歌った。
礼拝には、30教会から207人が出席。当日の献金、15万9千490円は東日本大震災募金に献げられた。(永井清陽報)