【4686号】献身のとき No.8

素通りしていくのか!
堀地 正弘(河内長野教会牧師)

早いもので、神学校に入学してから20年が経ちました。しかし、献身の志を与えられた日のことは、今でもはっきりと覚えています。
当時、就職したばかりの私は、求道中の友人(女性)に誘われて教会に通うようになりました。それから約1年後の神学校日の礼拝で、「収穫は多いが、働き手が少ない」との御言葉に捕えられ、神様に降参して、献身の道を歩み始めることになったのです。
そのときの経過は、こうでした。その年の夏頃、私を教会に誘ってくれた女性との結婚話が浮上しまして、2人で牧師に相談したのです。これを契機に、2人とも同じ日に洗礼を受けることとなり、結婚式も教会でお願いすることになりました。ところが、通っていた教会が当時会堂建築中で、すでに旧会堂は解体されています。さすがに仮会堂で結婚式は…。途方に暮れていましたところ、牧師が代務者をしておられた別の教会をご紹介くださり、そこで結婚式を挙げさせていただけることになりました。
忘れもしない夏の日の礼拝後、ご挨拶のためその教会をお訪ねしたときのことです。静かな住宅地にある、小さな素敵な会堂でした。しかしその教会の牧師は、ご高齢のため入退院を繰り返され、既にその教会を退任しておられました。そのため、私どもの教会の牧師が代務をしていたのです。話にこそ聞いておりましたが、無牧師状態の教会に初めて出会い、大きなショックを受けました。そのときです。神様の声を聞いたように思えたのは。「このような教会がたくさんあるのに、その前をあなたは素通りしていくのか!」するどく問いかける声でした。
当時私は、海外への転勤と結婚を控えていました。家も親もキリスト教とは全く無縁で、とても道を変えられる状況ではありません。それで何度も自問しました。「気の迷いではないか?」「海外赴任して、帰ってきても気持ちが変わらなかったら神学校に行こう」。そう自分に言い聞かせました。
ところが不思議なことに、これ以降、仕事で訪ねる取引先や出張先のすぐそばに、必ず教会や神学校があるのです。オフィスで異動があり新しい席につくと、背後の窓越しに教会が見えます。受洗記念に貰った「信徒の友」には、神学校日特集が紙面を飾っています。礼拝に行けば、キリストに従う弟子の話や、鋤に手をかけてから…等、毎週そういう説教ばかりが、なぜか続きます。まだ誰にも打ち明けていないのに、どうして?
一か月悶々と過ごしたのち、気がつくと、ある夜、牧師館を訪ねていました。しかし牧師を前にしても、なかなか打ち明けられません。押し黙ったまま、どれくらい時間が経ったでしょう。牧師の方から、静かにこう尋ねてくださいました。「あなた、神様の声を聞いたのではありませんか?」
ああ、やっぱりそうだったのだ。神様の呼ぶ声を聞いたのだ。すべてをお話しするうちに、不思議と気持ちが落ち着き、心が定まっていくのを感じました。
それで、すべてを神様にお委ねして、道を変えることにしました。仕事を辞め、神学校へ進む準備を始めました。後でわかったことですが、彼女も、あの日あの時あの教会で、献身への招きを受けていたそうです。
その後2人は結婚し、2年違いで東京神学大学に学びました。今は2人で仲良く?遣わされた教会で、伝道・牧会にいそしんでいます。

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