熊本・大分地震献金議案可決 三役再選
九州教区
第67回九州教区総会は、5月2日から3日間、福岡中部教会で、正議員235名中、開会時159名が出席して開催された。
梅崎浩二議長は、8頁、30分余にわたる長文の議長報告の半分を、昨年4月発生した熊本・大分地震への対応、現況報告に当て、「被災15教会の修復費用を1億8000万円と試算し、再建支援募金を展開している。
この1年、4284回の間断無い揺れに、傷ついた建物は揺さぶられ、記録的豪雨に被害が増幅した。これまでに、竹田教会(大分)の補修工事が完了し、復旧第1号となった」と報告した。
1日目午後4時半、総会は、「熊本・大分地震報告」議員研修会を開いた。九州教区は、隔年の3日間総会の際、初日夜をその場としているが、「出席率を配慮」(梅崎議長)して、議事を中断し1時間半の研修会を持った。
講師の川島直道牧師(錦ヶ丘)は、「熊本の教会に赴任して22年。考え方の相違から、度々衝突して来たが、地震以後、それまで、目を合わせなかった多くの牧師と話をするようになった。活動を通して、本気度がよく伝わって来た。
私の教会でも、この1年間、関係者を含めて7件の葬儀を持ち、転出者は5人と、喪失の寂しさを味わっている。地震は減衰しつつも続いている。『見えない被災』が続いており、募金疲れの現実がある。
一つの提言をしたい。『持続可能な支援』をいかに行うか。それには、教団全体で、そのシステムを構築する必要がある。教団は、何パーセントかの資金を、将来の災害に備えることも必要ではないか。
災害支援を、単なる人道支援にしてはいけない。キリストに連なる真の連帯の場として、募金に取り組んでいきたい」と報告した。
続いて、鈴木重宣伝道師(直方)が、被災地ボランティア・センター「エルピスくまもと」の活動報告を行った。エルピスくまもとについて梅崎議長は、「避難所から最後の1人がいなくなるまで、活動を続けていきたい」と語った。
1日目夕から2日目午前にかけて行われた議長・副議長選挙で梅崎浩二議長(大牟田正山町)、日下部遣志副議長(川内)。正副議長協議で新堀真之書記(香椎)が選出され、揃って再選された。
1日目夕の議事再開後、佐世保東部伝道所の開設を承認。九州教区は、127教会・伝道所となった。2日目午前、「被災教会を除き、信徒は1日、30円以上。教師は全収入の1%を献げる」議案を可決。伝道センター委員長選挙では、多田玲一牧師(福岡女学院)を選出した。
常置委員選挙結果
【教職】青木麻里子(春日東)、青山実(名瀬)、西岡裕芳(福岡警固)、深澤奨(佐世保)
【信徒】浅野直人(福岡警固)、伊津見七生子(若松浜ノ町)、上垣明美(行橋)、志満秀武(福岡中部)
(永井清陽報)
謝儀規定変更案を提示 三役再選
四国教区
第75回四国教区総会が4月28日、29日、松山・ホテル椿館にて開催された。開会時の出席議員は149名中113名だった。四国4県の6分区が毎年の教区総会開催準備・運営をそれぞれ担当する。今総会の担当、愛媛・中予分区の周到な準備によってスムーズな総会運営だった。
冒頭、開会礼拝、組織会が終わると一切の議事に先立って直ちに議長選挙を行う。議長選挙開票を待って総会特別委員選任、諸報告等から始めて総会が進められた。なお74回総会にて意見のあった議場での立候補受付について、今総会は黒田若雄議長が各選挙ごと投票前に丁寧に議場に確認した。いずれの選挙にも立候補者はなかった。
初日夕食後には「教会会計と教師謝儀」の主題によって協議会が行われた。教区宣教研究委員会・筧牧人委員長(伊予長浜)が常置委員会諮問(教会会計、教師謝儀について)への答申説明によって、土井省悟氏(丸亀)が教会会計の立場によって発題した。
筧委員長は、自立連帯献金を推進して互助を実施してゆくためには献金、教会会計、謝儀の神学的意味を明らかにすることが必要であることを論じた。また、土井氏は、教会会計と教区会計、また互助会計の関係について「生活綱領」、「信徒必携」などを資料としながら論じた。
協議会で話し合われたことは、2日目に上程された教師謝儀規定変更議案と十分に関連させられていた。四国教区経常会計5676万円(16年度決算額)の内2248万円が自立連帯献金によって献げられたものである。自立連帯献金は前年度受付分を当年度経常会計に計上する。16年度は教区基本金から500万円借入、上乗せして全額、教会互助費として16教会・伝道所に支出した。
規定変更議案は、互助受給申請基準にもなる謝儀規定の見直しを18年度に行うことを提案したものである。従来、公務員高校教諭給与表を参考に定めてきた謝儀基準が各教会の謝儀と乖離している現状を見直すため15年度から検討を重ねてきた。准允時、年額約1万円低い新基準となっており在任年数が長くなるほど現行基準に比して圧縮率が大きくなる。一方、教師の生活形態の変化(子育て、学費、介護等)にきめ細かく対応する手当の充実を定める基準となっている。17年度、原案に対して各教会からの意見を求め、18年度、総会で決定を諮ることとなった。
初日、議事の終わりに2名の受允願、1名の受按願を承認し、2日目朝に准允、按手を執行、補教師、正教師を立てた。
三役選挙結果
【議長】黒田若雄(高知)、【副議長】寺島謙(松山城東)、【書記】松井曉郎(大洲)
常置委員選挙結果
【教職】上島一高(松山)、矢野敬太(愛南)、篠浦千史(さや)、小島誠志(久万)、福田哲(香川豊島)、岡本康夫(日和佐)
【信徒】長島恵子(鴨島兄弟)、近藤康夫(新居浜西部)、東安子(近永)、不動光子(さや)、安宅登代子(石井)、遊口百合子(西条栄光)
(新報編集部報)
教区総会取材で一泊した宿の部屋に一枚の版画がかけてあった。絵のクレジットに「秋吉台」とあった。限られた線とパステル調の色彩で、春だろうか、初夏だろうか、また朝なのか、明るい風景が描かれてあった。ここから秋吉台にアクセスできるのだと改めて気づかされた。まだ訪れたことがないところゆえ時間が許せば行ってみたかったが。気も遠くなるほどの年月に自然が造形した風景をいつか見てみたいと思う。▼子供の頃に行ったことのある鍾乳洞のことを思い出した。長い年月をかけて水が天井から滴って、水の落ちるところに石灰が筍のようになって堆積する石筍を見た。天井から延びてきたものと、床から延びる堆積物が繋がって柱となっているものもあったし、まだまだ遠く離れているもの、あと何センチかで繋がりそうだというものもあった。それでもその数センチが繋がるまで、あと何百年も何千年もかかるのであろう。けれどもたとえ何年かけてでも、一滴一滴が積もり、一雨一雨が岩を穿つ。▼終わりの日に約束されている救いの実現を待ちつつ、神が伸ばしていてくださる御手にすがる教会の姿もこうであるかと思う。
牧師不在教会の礼拝支援を決議 三役再選
北海教区
5月2日~3日にかけて、札幌北光教会を会場に、第77回北海教区定期総会が開催された。開会時の議員数は、125名中101名であった。
組織会において、議場から、推薦議員として積極的に、伝道所の信徒を選出して欲しいとの意見が出された。
組織がされた後、開会礼拝が捧げられ、一同で日本基督教団信仰告白を告白し、聖餐式が執り行われ、更に、准允式が執行され、一人の教師の誕生の喜びを議場が共有した。なお、開会礼拝前に上程された議案「補教師准允に関する件」の採決前に、久世そらち議長が、「現在の教団の二重教職制は現場での矛盾を生み出しており、この問題が解決されることを願う」とコメントした。また、議事の後半では、同じく教団の教師制度改善の思いを持つ、兵庫教区との教区間宣教協約締結への取り組みを開始する議案が可決された。
議長報告では、教区の課題として、小規模教会・伝道所の教勢、財政状況の困難さと、加えて、専任牧師不在教会・伝道所の増加の問題が訴えられたが、しかし、そのような中でも教区全体として様々な工夫をし、特に連帯に関する信徒の積極的な思いが伝道、宣教を支えていると報告された。
この報告の具体的な現われとして、「浦河教会設立に関する件」では、伝道所が教会として新たに歩み出すことが可決され、更に「主任担任教師不在教会の礼拝支援に関する件」についても、教区の「宣教のビジョン」の具体化として、これまでの教職謝儀保証のような生活支援ではなく、礼拝支援の視点からの制度の構築が議論され、可決された。
その他、「テロ等組織犯罪準備法案」「憲法改正」「北海道電力泊原子力発電所再稼動」「沖縄の米軍基地建設」それぞれへの反対と行動を推進する議案や、「天皇の代替わりに伴い大嘗祭を国の行事として行わないことを要請する」議案、「アイヌ民族の権利回復運動を推進する」議案が上程可決され、教区が教会として向き合う諸課題が示された。
教団問安使との質疑応答では、教団議長が言う全教団的という言葉の理解について、教団主導という意味ではなく、全ての教会・伝道所の一致を意味すると雲然俊美教団書記が説明した。
選挙は議長、副議長、常置委員半数改選の選挙であった。それぞれの選挙結果は次の通り。
三役選挙結果
【議長】久世そらち(札幌北部)、【副議長】原和人(手稲はこぶね)、【書記】木村拓己(美唄)
常置委員選挙結果(半数改選)
【教職】韓守賢(旭川豊岡)、指方信平(札幌北光)
【信徒】松尾みつ子(真駒内)、ウィットマー圭子(名寄)
(小林信人報)
伝道資金について議論、申請せず
大阪教区
第62回大阪教区総会が5月3日~4日、大阪女学院ヘールチャペルで、開会時285名中211名の出席で行われた。
常置委員会報告では、小笠原純議長が主たる取り扱い事項を報告。教団伝道資金に関しては、教団に「教区間互助の視点がある制度」、「決められた計算式等で配分される制度」を要望し、2017年度は交付金を申請しない予算案の作成を財務部に依頼したことを報告。教団信仰告白に関する件では問題点を確認し、様々な意見、主張を述べ合った上で継続審議としたことを報告した。
質疑において、伝道資金に関して、財務部提案では交付金を申請する予算案だったこと等を理由に申請を求める意見が出た。信仰告白に関しては、11月の按手礼式では信仰告白が組み入れられたのに対し、今総会では組み入れられない差異について議長の意見が問われた。
小笠原議長は、伝道資金については、拮抗する二つの立場が白熱した議論を行った末、前総会の決議を尊重した経緯を説明。信仰告白については11月も総会も「同じように大切な准允、按手礼式」と述べた上で、式次第については議長と受按者が相談して都度判断していることを説明し、「常置委員会で折り合って行く努力を進めたい」と述べた。
2017年度予算案審議では、伝道資金は申請せず、第二特別資金から210万円を繰り入れる提案がなされた。この案に対し、一昨年の申請予定額と同額の310万円を収入に計上し、増額分は支出の予備費に加え、詳細は常置委員会に任せるとの修正案が出された。「制度に対する意見は述べつつ、既に始まった制度に則って申請すべき」との修正案への賛成意見、「教区が伝道資金の制度自体に反対し声を上げていることが大切」との反対意見があった。修正案は200名中89名の賛成で否決、原案を121名の賛成で可決した。
「教団沖縄宣教連帯金」の減額分の半分を負担する議案においては、「教団の減額分を補うという形ではなく、教区として沖縄を覚えるという形をとるべき」との意見がある一方、「教団との関係の中で、連帯金減額に異を唱えるという意思表示をすべき」との意見があった。179名中112名の賛成で可決した。
北村慈郎教師に対する不当な戒規適用が無効であることの確認をする声明を出す件を、173名中105名で可決した。
教団問安使挨拶では石橋秀雄議長が挨拶文を朗読。質疑においては、「テロ等準備法案に対して反対の意志表示をすべき」、「沖縄宣教連帯金や伝道資金で不誠実な対応をしていながら、教区議長会議で誠実な対話をしたいというのは難しい」、「教団総会で教区提案議案を廃案にせず取り上げてほしい」等の意見があった。
教区議長に小笠原純(高槻日吉台)、副議長に有澤慎一(八尾東)、書記に宮岡真紀子(北千里)を選出した。
常置委員選挙結果
【教職】井口智子(河内松原)、栗原宏介(奈良)、一木千鶴子(高石)、上地武(箕面)、小豆真人(東梅田)、林邦夫(大阪城北)、大澤星一(西大和)、岡村恒(大阪)、中西真二(小阪)、清藤淳(和歌山)、田邊由紀夫(茨木)
【信徒】鈴木惠美子(馬見労祷)、東谷誠(いずみ)、西浜楢和(西大和)、山崎喜美子(愛隣)、黒野忠和(東梅田)、楠原道温(茨木)、筧伸子(キリスト教教育主事・茨木東)、筧正彦(茨木東)
(嶋田恵悟報)
40総会期教憲・教規変更手続検討委員会は3名の構成で、1月20日に第1回委員会を開催し、組織会を行い、雲然俊美委員長、井田昌之書記、東野尚志委員を選出し、次いで議事に入った。
はじめに、常議員会での委員会設置議案を確認し、検討スケジュール、検討事項について扱った。教憲は「教団総会開会3箇月前に議案を公表し、教団総会において議員総数の3分の2以上が出席し、出席議員の3分の2以上の同意を得なければ、これを変更することができない」という現行の規則について、議案が出る場合の実際の処理上に必要な規定について検討することが課題であることを話し合った。
スケジュールとしては委員会を4回開催し、その中で常議員会への中間報告を2回行い、最後に最終報告をまとめとして、2018年2月の常議員会へ提出する予定とした。
検討事項については、変更手続きに関連する事項が現れている教憲教規・宗教法人規則の条項を確認し、教憲変更議案が提出された場合に、その受理から教団総会に至るまでの手続きを中心議題とすることを話し合った。事務的な受付と「受理」について、現行の規則での総会までの期間を3ヶ月とする規定と教団新報の発行・掲載の関係について、変更議案の内容が関連する他の条項の参照の有無など教憲教規全体の整合性をどう扱うかについても議論された。
第2回委員会は3月21日に開催され、検討項目の整理を行い、当初予定通り、基盤となる共通認識を定めるために中間報告1を作成することとした。中間報告1で扱う内容について議論し、次回常議員会までにメール等も利用してまとめることとした。
次回は、7月常議員会後に開催し、外部有識者の意見聴取を行うなども含めて具体的な案をまとめていく予定である。
(井田昌之報)
3月28日、部落解放センター主催による「第30回神学校等人権教育懇談会」が教団会議室にて開催された。8つの神学校と関係団体から13名の参加があった。農村伝道神学校・大倉一郎氏による開会礼拝に続き、東谷誠部落解放センター運営委員長より現在もなお部落差別事件が頻発している状況が報告され、教師として宣教に仕える人たちへの人権教育の重要性が訴えられた。
その報告を受け、各神学校代表の参加者から、それぞれの取り組みの紹介をしてもらい、人権教育への熱意と取り組みの積み重ねを聞くことができた。
今回のメインプログラムは、日本バプテスト神学校の渡邊さゆり氏による発題「性によって差別することについて~神学教育の中で考えさせられること~」だった。渡邊氏自身の被差別体験、バプテスト神学校での取り組みの実践とその変遷、そして聖書を読む視点まで、丁寧に語られた。
その中で示されたことは、残念ながら教会は今なお差別的な存在であり続けている、ということだ。「マンスプレイニング」男性的視点からの説明・押しつけが、聖書の権威をまとって教会の中に居座り続けている。多くの教会は、それが差別であり間違いであることに気づくことができないでいる。神学校で学び、やがてフィールドに遣わされていく働き人たちが、この現実を変えていく力を備えられるよう願う。各神学校の人権教育への取り組みにもいっそうの期待が寄せられる。
次回の人権教育懇談会は1年後に予定されている。日本基督教団において、同性愛者が教師になることを巡って議論が沸騰してから約20年が経過する。現在はLGBTを巡る社会認識も大きく変化してきた。この課題を今日的視点で捉え直すことを主題として行われる予定である。(斎藤成二報)
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