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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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創世記2・4b~9、15~25

2017年10月29日

2:4 主なる神が地と天を造られたとき、
2:5 地上にはまだ野の木も、野の草も生えていなかった。主なる神が地上に雨をお送りにならなかったからである。また土を耕す人もいなかった。
2:6 しかし、水が地下から湧き出て、土の面をすべて潤した。
2:7 主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。
2:8 主なる神は、東の方のエデンに園を設け、自ら形づくった人をそこに置かれた。
2:9 主なる神は、見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらすあらゆる木を地に生えいでさせ、また園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えいでさせられた。

2:15 主なる神は人を連れて来て、エデンの園に住まわせ、人がそこを耕し、守るようにされた。
2:16 主なる神は人に命じて言われた。「園のすべての木から取って食べなさい。
2:17 ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」
2:18 主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」
2:19 主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。
2:20 人はあらゆる家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名を付けたが、自分に合う助ける者は見つけることができなかった。
2:21 主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた。人が眠り込むと、あばら骨の一部を抜き取り、その跡を肉でふさがれた。
2:22 そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、
2:23 人は言った。「ついに、これこそ/わたしの骨の骨/わたしの肉の肉。これをこそ、女(イシャー)と呼ぼう/まさに、男(イシュ)から取られたものだから。」
2:24 こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。
2:25 人と妻は二人とも裸であったが、恥ずかしがりはしなかった。

2017年10月28日

教団教師となる召命を確認するために

 2017年秋季教師検定試験が、9月12~14日、大阪クリスチャンセンターで行われた。

 12日に筆記試験、13~14日に面接試験が行われた。補教師志願者10名、正教師志願者52名、転入志願者1名が受験した。献身者が少なくなっている今日の厳しい状況にあって、62名の受験者が教団に与えられていることは、主の御業であり、感謝すべきことであった。試験の結果、補教師試験は合格2名、継続5名、不合格3名、正教師試験は合格31名、不合格21名となり、厳しい結果となった。

 教師検定試験は、教団の教師として立てられている召命を問うと共に、説教、伝道、牧会していく上で、基本的な神学が身についているかを問うものである。受験者一人一人が真摯に受験に臨んだが、しかし、残念ながら基本的な神学が身についていない受験者が多くいた。伝道者として説教し、伝道し、牧会していく上で、そこで語られる言葉が神学的に明晰で、しかも魂に届く言葉を語っているかが問われる。それゆえ、日々、伝道、牧会しながら聖書に親しみ、神学書に親しみ、それが自分の言葉として血肉となっているかが問われる。

 13~14日は、全体面接と個別の面接が行われた。委員長が受験者一人一人に、なぜ、教団の教師として立てられているのか、その召命観を問うた。教団の教師として立てられていることが、聖なる公同の教会に仕えることであるという認識がない受験者が多くいた。

 正教師志願者の提出試験として、旧約説教・釈義、新約説教・釈義、組織神学、神学論文が課せられた。正教師志願者は既に、伝道、牧会を経験しているが、説教に教会の姿、会衆の姿が見えてこない説教が多くあった。また釈義とは何かが十分捉えられていないものがあった。このような説教が主日、説教壇で語られ、果して会衆の魂に届き、響いているのだろうか、と思われる説教が多くあった。近年の傾向として、組織神学的な思考が弱い点が挙げられるが、今回もその傾向は強くあった。教理的に教会の課題を受け止め、それを自分の言葉でどのように構築していくのかは、教会形成にとって欠かせないことである。

 学科試験としては、教憲・教規、宗教法人法、旧約聖書神学、新約聖書神学、教会史が課せられた。旧約聖書神学、新約聖書神学は、日々聖書に親しんでいれば答えることのできる基本的な設問であった。教会史も教会史的知識を暗記しているかどうかではなく、伝道、牧会していく上で、教会史を通して明らかにされたキリストへの信仰を明晰に理解し、身についているかを問うものであった。教憲・教規、宗教法人法も、教会形成をして行く上で、身につけるべき基本的なことを問うものであった。日ごろ、教憲・教規、宗教法人法に親しんでいるかが問われた。いずれの科目も基本的な神学が身についていない点が明らかになった。忙しい伝道・牧会の日々にあって、学び続ける努力を怠らないでほしい。

 今回の試験結果を経て、教師検定委員会として、今後の教師検定試験の在り方を巡って協議をした。日本伝道へと召してくださった主の召しに応えるために、どのような教師検定試験が望ましいのか。教師養成制度検討委員会と共に、考えていかなければならない重要な課題である。

 今回、2名のCコース認定面接を行った。地方教会において無牧師の教会、伝道所が増えていく中で、伝道者としての召しを受け、これからCコースを受験する。主がさまざまな仕方で、生きて働かれている御業を見る思いがした。 (井ノ川 勝報)

 

講評
 2017年度秋季教師検定試験が9月12日から14日にかけて行われました。

 教師検定試験は、教団の教師となるための召命を確認する機会であることは言うまでもありません。そして、試験に臨む受験者たちの緊張感は、神の前における畏れを彷彿とさせますが、主によって立てられる喜びを確認させられるときでもあります。

 筆記試験は教師として必要なことを問いましたが、近年の傾向として、聖書釈義をはじめ、神学的に思考する力の不足が感じられます。日々聖書を読み、聖書の言葉に取り組むこと、神学的思考に親しむことを大切にしていただきたく思います。

 また、試験の結果も主の御旨と信じ、誠実に教師としての歩みを続けていただきたいと切に願っております。

第40総会期教師検定委員長   服部 修

 

2017年秋季・正教師検定試験問題
教憲教規および諸規則・宗教法人法(60分)
 次の2題に答えてください。
1.教規第94条に「教会総会は、教会担任教師および現住陪餐会員たる信徒をもって組織する」とあります。教会総会を開くのに、なぜこのような構成員でなければならないのでしょう。教憲教規より必要な条項をあげながら、構成員について、その意義を文章で説明してください。

2.宗教法人である教会が会堂建築をすることになりました。この事業に関わる宗教法人法で最も必要な条項を挙げつつ、建築事業を進めるために必要な手続きを順を追って文章で説明してください。

 

旧約聖書神学(60分)
 次の2題に答えてください。
1.ヨシヤ王の宗教改革がその後のユダヤ教に及ぼした影響について、述べてください。

2.旧約聖書における石の柱とその役割について、具体的に複数の聖書箇所を挙げながら述べてください。

 

新約聖書神学(60分)
 次の2問に答えてください。
1.ヨハネによる福音書には、共観福音書にみられるイエスの受難予告に相当する並行箇所がありません。共観福音書との対比で、ヨハネ福音書におけるイエスの死の自己理解について、論じてください。

2.次の3題のうちから、2題を選んで答えてください。
① ルカによる福音書と使徒言行録における使徒観について、述べてください。

② パウロ書簡の終末理解について、二つ以上の書簡からテキストを選んで述べてください。

③ ヘブライ人への手紙の大祭司キリスト論における神殿理解について、述べてください。

 

教会史(60分)
 次の2題に答えてください。
1.古代教会におけるキリスト論論争について、述べてください。

2.宗教改革者たちの聖餐理解の違いと特色について、述べてください。

 主日の朝、教会学校に来る子供たちを迎えていたとき、小学科に出席する女の子が花びらを持ってきた。道に落ちていたのだが、神さまにあげてほしいと手渡された。ひとひらの花びら、さてどうしたものかと思い、会堂の生花の花瓶の隣りに置いておいた。翌週、その子に教会の花の横に置いておいたよと伝えると、ありがとうございました、と深々と頭を下げてくれて恐縮してしまった。普段から独特な世界を持っている子で、この子らしいやりとりだった。▼わたしたちは具体的な献げものをもって教会の伝道を支える。献金としてお金に換算されるものに込められている志は、神の救いの御業への感謝と、救いに感謝する応答、つまり献身である。献身は、わたしたちの一部を献げるのではない。御子がすべてを献げてくださったことにお応えして、このような者、このような仕方であろうとも、すべてを献げ応えることをあらわしている。▼花びらを手渡してくれた彼女に献身の志が理解されるに、まだ少し時間が必要かもしれないが、神さまに喜んでいただきたいと、花びらひとひらを大切に運んできた思いは素朴な信仰のはじまりと理解したいのだ。

 第4回の教師養成制度検討委員会が、9月19日、教団会議室で行われた。委員長・石橋秀雄、副委員長・菅原力、書記・東野尚志、委員・小宮山剛、佐々木美知夫、協力委員・岡本知之。

 第39総会期の委員会からの申し送り事項を受けとめつつ、今総会期の委員会の方向性と役割を以下のように整理して、課題に取り組んでいる。

 ⑴神学校との協議に関して。前総会期、日本基督教団の教師養成に関する「答申書」をめぐって、教団立神学校および各認可神学校との懇談・協議が行われた。教団信仰告白と教憲・教規に基づく教師養成を求めることと教師の生涯教育のための助力を求めることを確認しながら、教師検定をも視野に入れつつ、今後も各神学校との対話・協議を積み重ねて行く必要がある。

 ⑵教師の生涯教育に関して。伝道推進室による夏期研修は、教師の10年研修と「Cコース」受験による教師の研修の場として、参加者も多く内容も充実して来ている。2018年度からは、この研修を教師委員会が引き継ぐ方向で準備を進めている。新任教師オリエンテーションから10年研修を経て、さらに20年研修の実施を視野に入れながら、教師が生涯にわたって学び続け、研鑽し続けていけるような体制と環境を整備する必要がある。教区・地区単位、各神学校単位で行われている継続教育の充実を求めるとともに、教団としての制度構築を検討する。

 ⑶二種教職制に関する事項。第40教団総会における九州教区議案の取扱いに瑕疵があったため、二種教職制について協議する場を設けることについては、当委員会に検討が委ねられた。これを受けて、課題を整理しながら、今後の取り扱いについて検討して行く。

 以上、3つの課題について確認しつつ、特に、今回の委員会においては、各神学校の訪問計画と協議の進め方について検討した。
(東野尚志報)

《全国財務委員長会議》
 第40総会期第1回全国財務委員長会議が、9月25~26日に教団会議室で開催された。各教区の財務状況を知り、互いの理解を深め合う大切な会議である。1日目は愛澤豊重予算決算委員長による挨拶の後、欠席した沖縄教区を除く16教区より財政状況や課題について報告があった。現住陪餐会員の減少に伴い教区負担金の軽減を行い、教区運営に苦慮している現状が語られた。教団財政のさらなるスリム化が求められている。その後、現在、財務の責任を負っている道家紀一総務幹事より、2016年度決算書をもとに、教団の資産状況、経常会計、特別会計、収益事業会計について説明があった。

 2日目は、出版局、年金局より2016年度事業報告ならびに決算報告が行われた後、愛澤予算決算委員長より、2018年度教団原予算案の説明が行われた。負担金収入は前年度比1・34%減の2億4852万3000円、事業活動支出は総会関連費を2017年度予算に対して6・04%減とするなど緊縮予算を組んだことが報告された。

 休憩をはさんで今年の全国財務委員長会議のテーマである「伝道を支える教区財政」について、東北、中部、東中国の3教区の財務委員長による発題が行われた。東北教区からは宣教共働連帯金制度の運用により各地区を中心とした協力強化が進んでいること、中部教区からは互助制度を支えるため今年度より「助合伝道会計」に信徒による自主献金が加わったこと、東中国教区からは宣教強化のとらえ直しにより地区再編成が検討されていること等が報告され、各教区の課題を分かち合うことができた。それぞれの教区の報告を受けて、伝道資金が目に見えるかたちで用いられていることが明らかとなった。閉会にあたり、伝道資金では取り上げられなくなった教区格差の問題について、教区負担金のところで検討していく必要が指摘された。
(田口博之報)

 

《予算決算委員会》
 第3回予算決算委員会が、全国財務委員長会議の前後の、9月25日と26日の両日、教団会議室で行われた。この委員会における主要な取り扱い事項は、2018年度原予算案である。次年度も予算全体の縮小は予想されるのであるが、ただ全体を縮小させるだけでは、教団の活動そのものが成り立たなくなることも懸念されるので、それを念頭に置いて予算案を編成した。

 この予算案の事業活動収入の中心となる負担金は、当委員会の教団財政についての将来見通し等も考慮し、前年度比1・34%減の、2億4852万3000円となる。これに伴い事業活動支出の「第1款総会関連費」は、前年度と比較して、167万円減(約6%減)の緊縮予算となった。ただ、その中の「常議員会費」は、常議員会のもとにある「教師養成制度検討委員会」・「教憲教規変更手続検討委員会」・「伝道対策検討委員会」の活動を考慮し、ほぼ前年度額を踏襲したが、「常設委員会費」は軒並み減額予算とした。ただし、「世界宣教委員会費」は、行事などの予定も鑑み、20万円増額している。さらに、「第8款事務費」のうち、「人件費」は、定期昇給等を考慮し、140万円増額した。そして、収益事業会計に関して、事業活動収入は、前年度より若干減の1220万円となった。これは、会館室料の収入が中心になっている。この原予算案を承認し、全国財務委員長会議に提示した。

 その上で、全国財務委員長会議を終えた26日の委員会で、2018年度原予算案並びに2018年度負担金割賦案を決定した。

 また、「伝道を支える教区財政」という主題のもとに開催された全国財務委員長会議については、多くの教区において、財政が厳しい中でも、伝道を進展させるための工夫がなされており、昨年度より中身の濃い議論が行われたと、当委員会は判断している。
(宇田 真報)

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