御言葉の力を見せていただく歩み
愛南教会牧師 矢野 敬太
愛南教会は2007年に名称変更するまでは城辺教会(1930年創立)であった。愛媛県の最南端に位置し今も鉄道が通っていない。
代務の期間も多くあった83年間の歩み。転機が訪れたのは1992年、13年間、牧した大舘義夫牧師(故人)が隠退した時だった。代務者の脇坂恵子牧師(保内教会)は3年間ただ共に御言葉を語り続けた。脇坂牧師が代務者を辞任した後、分区・県境を越えて宿毛栄光教会の大串眞牧師(現・千葉北総教会)が代務者となった。また大串牧師に協力して芦名弘道牧師(近永教会)、黒田若雄牧師(須崎教会、現・高知教会)が説教の応援に来てくださった。
当時会員は6名。ある説教者は初めて城辺教会に説教に行った時の印象について「数は少ないが一致もない。この教会は無くなる、そう思った」と語った。この教会に牧師を招聘する。どう考えてもその幻すら描けない。牧師たちはただ御言葉に委ねるしかなかった。城辺教会の置かれた現実の中で共に歩みつつ御言葉に聴く。そこに徹すると言うか、それ以外になすすべは無い。
そしてそこから城辺教会は変わった。うつむいていた顔が上がり教師招聘への気運が盛り上がった。それは現実を見て躊躇する牧師たちを凌駕するものだったと言う。そこに私は招聘された。
当時城辺教会は会堂を失い、信徒の自宅で礼拝・諸集会を守り、私はアパート住まい。土地購入、会堂建築が急務。神学校新卒の私にはとうてい担えない課題。その時、代務時代に説教者を送ってくださった教会を中心に応援体制が作られた。城辺教会の牧師館(後には会堂・牧師館の借家)の家賃を支えてくれた。
そして最も大きかった支えは牧師同志の説教の学び。月に一度、説教の学びをした。年に一度、2泊3日の説教セミナーを行った。その支えがあって、私はこの現実の中ただ御言葉に聴くことが出来たと思う。
そしてある日、どうやっても、こうやっても前進できない壁が崩れた(土地・建物が与えられた)。「もし信じるなら、神の栄光が見られると、言っておいたではないか」(ヨハネ11・40)。この御言葉に導かれて私を招聘した城辺教会。そして私自身が御言葉の力に打ち震えた瞬間だった。
私は何も出来なかった。ただ主ご自身が御言葉を通して生きて働かれた。教会はそういう場であることを、私も愛南教会の一人一人も痛感した出来事だった。
今も愛南教会は会員8名。その年齢をみてもこれからどうなるか分からない。でも、ここまでの歩みも人の力は通用しなかった。ただ主の御力によってのみ教会は立つ。この事実を信じて御言葉に聴くのみである。
そして今、愛南教会は私を宇和島中町教会の代務者に送り出している。代務者に支えられた教会が送り出す教会であること、感謝である。
代務となって3年、教会が牧師を迎えるという課題の大きさを思う。私の力では無理。改めて共に御言葉に聴くしかないところに追い詰められる。御言葉が語られ聴かれるところに主の教会は立つことを繰り返し痛感させられる日々である。
代務教会では本務教会には無い幼稚園で、子どもたちと共に御言葉に聴く喜びも与えられている。私の務めはただ聴くのみ。御言葉の力を見せていただく歩みである。
稲垣守臣氏(隠退教師)
13年3月3日逝去、101歳。長野県に生まれる。’39年同志社大学神学部を卒業。同年神戸教会に赴任、旭東教会、聖ヶ丘教会を経て、’88年まで筑波学園教会を牧会し、隠退した。遺族は息・稲垣壬午さん。
教師が教会に仕えるため 小宮山 剛
教師委員長という役は、正直言って私には重荷です。
まず、教師委員会の任務として教規に掲げられていることは、⑴教師養成機関(神学校)に関する事項、⑵教師の育成・研修および留学などに関する事項、⑶教師の人事交流に関する事項、⑷教師の戒規に関する事項です(第43条)。それは教師に関することすべてとも言え、たいへん多くの事柄を扱うこととなります。
それはまた、伝道者としての教師の人生に関わることを扱うことでもあります。重大です。しかしそれは、単に教師個人の問題ではなく、教会のことを第一に考えなくてはなりません。
教会は、教師によって立ちもし、倒れもするという面があります。だから、教師が主の御心に従って教会に仕えることができるように支援するべきですが、委員会ができることは限られています。
しかもそれは、当然のことですが、自らをかえりみることになります。果たして自分は主の御心に忠実に従っているだろうかと。
そう考えいてくと、自分はこの任務にふさわしくないと思えてくるのですが、これも主の与えられた導きであるとして受け入れ、ただ主のお支えを仰ぎ、主と共に歩んでいくしかありません。
また前期は、震災の被災地の教師の健康診断を救援対策本部に提案することができました。今期も、当委員会として何ができるかを祈り求めつつ、教会の主に仕えていければと願っております。
(教師委員長)
宣教師の人事権について確認、協議
4月30日、第1回宣教師人事委員会が開かれた。
第38総会期最初の委員会であり、木下宣世教師を委員長に選任した。委員5名の内には宣教協力学校協議会運営委員である嶋田順好教師を含む。
さらにウェイン・ジャンセン宣教師に常時陪席を要請している。これは受入れ宣教師のうち、学校で働く宣教師が多い状況を踏まえてのことである。
最初に担当の加藤誠幹事より、宣教師の人事権が教団内で唯一世界宣教委員会にあること、その下にある宣教師人事委員会の責任も重大であることが指摘された。
この後、事務局職員も交え、日本より海外へ派遣されている在外教師の消息も含め宣教師全般の状況と課題が報告された。委員会では宣教師が任地で順調に働きをまっとうすることが出来るように、ていねいな分かち合いがもたれている。
報告のなかでは日本キリスト教連合会主催の講演「狙われる日本の教会「カルト最新情報」が注意を引いた。過疎化と高齢化が進み、自力で後任を迎えることの困難な教会に、教団と正規のつながりが確立されていない団体を通して教師が送られるケースが増えつつある。世界宣教委員会を介さずに、個人や任意団体のつてでやってくるこれらの外国人教師の問題は教団全体に大きな影響を及ぼす。一刻も早く、正規ルートによる人事という方向づけが教団として整えられるように願うものである。
協議事項として、北米、韓国、及びドイツから派遣されてきた宣教師の任期満了退任、任期継続・延長・海外渡航などの人事に関する案件を取り扱い、閉会した。
(横山良樹報)
PCUSA青年大会参加者を選考
第38総会期、第1回国際関係委員会が、4月26日、教団B会議室にて開催された。中道基夫招集者による開会祈祷の後、今回初めて委員を務める者も多いため、招集者・職員による委員会についての説明がなされた。
自己紹介を経て委員会組織を行い、委員長に中道基夫、書記に望月麻生が選出された。委員は委員長・書記の他、大津健一、廣中佳実、吉田新の計5名。教団事務局からは高田輝樹、杉山真里菜の両職員が出席。加藤誠幹事は出張のため欠席。
前総会期議事録確認と報告事項の後、協議がなされた。
2012年度会計報告が承認された後、今回の主要協議事項であるアメリカ合衆国長老教会(PCUSA)主催の高校生を対象とした3年に一度の青年キャンプ、Presbyterian Youth Triennium(7月16〜20日、於インディアナ州・パデュー大学)への参加者選考を行った。
参加への呼びかけは17教区をはじめ教団内の教会のみならず、宣教協力学校協議会に属する高校43校に対してもなされた。開催期間が期末テスト等の学校行事で多忙な時期にも関わらず、2名の応募者が与えられたことは感謝である。参加申込書をもとに審議し、ハンナ・エデフォスさん(静岡英和女学院高等学校1年)と高野夢さん(山梨英和高等学校2年)の派遣を決定した。教団側からの引率者は決定できず、加藤幹事一任とした。
また参加の呼びかけに関する議論の中では、教団関係学校の生徒でありながらも教団以外の教会員である者を、教団の海外プログラムに派遣することの是非も問われた。この点で、教団の若い世代の育成を中心に考えたいという意見も交わされた。
加えて、海外に派遣された青年たちが帰国後に集まり情報交換をする場、また、多くの人たちに対して体験を発表できる場を設けることができないか、との課題が提起された。それぞれの体験を共有できる場は委員会での報告や紙面報告書などごく限られているのが現状である。帰国者のネットワークづくりをインターネットツール利用によって支援することとした。
大津健一委員の祈祷により閉会した。
(望月麻生報)
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