アビメレクと配下のすべての民は夜のうちに行動を起こし、四隊に分かれてシケムに向かい、そこで待ち伏せた。エベドの子ガアルが出て来て、町の門の入り口に立った。アビメレクは率いる民と共に待ち伏せの場所から立ち上がると、ガアルは、その民を見てゼブルに言った。「見よ、山々の頂から民が下りて来る。」ゼブルは、「あれは、山々の影なのに、あなたには人間のように見えるのでしょう」と答えた。ガアルはもう一度言った。「見よ、地の高みから人が下りて来る。エロン・メオネニムの道から一部隊がやって来る。」そこでゼブルは言った。「アビメレクとは何者か、その彼に我々が仕えなければならないとは、と述べたあなたの口はどこに行ったのですか。あれはあなたが軽蔑した民ではないのですか。すぐ出て行って戦ったらどうです。」ガアルは、シケムの首長たちの先頭に立って出て行き、アビメレクと戦った。しかし、アビメレクが追い上げ、ガアルは敗走することとなった。斬り倒された者は数多く、城門の入り口にまで及んだ。アビメレクはアルマにとどまり、ゼブルはガアルとその兄弟たちを追い払い、シケムにとどまれないようにした。
翌日、民が野に出て行くと、アビメレクにその知らせが届けられた。彼は三部隊に分けた自分の民を指揮して、野に待ち伏せし、町から出て来る民を見つけしだい襲いかかって打ち殺した。アビメレクは、自ら率いる部隊と共に攻撃をかけて町の門を抑え、他の二部隊は野にいるすべての者を襲って打ち殺した。アビメレクは、その日一日中、その町と戦い、これを制圧し、町にいた民を殺し、町を破壊し、塩をまいた。ミグダル・シケムの首長は皆これを聞き、エル・ベリトの神殿の地下壕に入った。ミグダル・シケムの首長が皆、集まっていることがアビメレクに知らされると、アビメレクは、自分の率いる民をすべて伴ってツァルモン山に登り、斧を手に取って木の枝を切り、持ち上げて肩に担い、自分の率いる民に向かってこう言った。「わたしが何をするのか、お前たちは見た。急いで、お前たちも同じようにせよ。」民は皆それぞれ枝を切ると、アビメレクについて行って、それを地下壕の上に積み、そこにいる者を攻めたて、地下壕に火をつけた。ミグダル・シケムの人々、男女合わせて約千人が皆、こうして死んだ。
アビメレクはまたテベツに向かい、テベツに対して陣を敷き、これを制圧したが、この町の中に堅固な塔があり、男も女も皆、町の首長たちと共にその中に逃げ込んで立てこもり、塔の屋上に上った。アビメレクはその塔のところまで来て、これを攻撃した。塔の入り口に近づき、火を放とうとしたとき、一人の女がアビメレクの頭を目がけて、挽き臼の上石を放ち、頭蓋骨を砕いた。彼は急いで武器を持つ従者を呼び、「剣を抜いてわたしにとどめを刺せ。女に殺されたと言われないために」と言った。従者は彼を刺し、彼は死んだ。イスラエルの人々はアビメレクが死んだのを見て、それぞれ自分の家へ帰って行った。神は、アビメレクが七十人の兄弟を殺して、父に加えた悪事の報復を果たされた。また神は、シケムの人々の行ったすべての悪事にもそれぞれ報復を果たされた。こうしてシケムの人々は、エルバアルの子ヨタムの呪いをその身に受けることとなった。






